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偽者 ~PRETENDER~ -31

佐緒里と内藤 -3

「好い女の条件が謎と男の鼻面を引きずり回す悪女でもある事って、私は当てはまらないわよね。あなたに自由に操られる哀れな女だから……どうなの??」
「クククッ、悪女って言葉は佐緒里のためにあるんだろ。オレを誘導して被虐心を満足させる、巧妙な罠に嵌っちまったのがオレだよ。そうだろう??」
「ウフフッ、あなたが好き。初めて見たときに私好みの匂いがした、だから美香ちゃんに付けたの……盗みセックスって燃えるでしょう??美香ちゃんを大切にしてあげてね」
人目を避けるために隅の方にいるとは言っても人通りの多いコンコース、通り過ぎる人たちが二人に好奇の視線を向ける。
背を向ける内藤には見えないものの、壁に押し付けられる佐緒里はそんな視線を堪えられず、おねがい、場所を変えようと囁く。

駐車場に戻って車に近付くや否や佐緒里は内藤にむしゃぶりつき、キスをねだり舌を絡ませる。
「ハァハァッ……あなたは想像通りの男。リモコンローターのせいだけじゃなくアソコはヌレヌレのグショグショ。私の勘は狂っていなかった」
「フフフッ、乗りなよ。一か所買い物をするよ」

途中でペットショップに立ち寄り、佐緒里の容姿や振る舞いに羨ましそうな視線を向ける女性に声をかける。
「ワンコ用の首輪とリードが欲しいのですが、どんなモノがありますか??」
「犬種と性別をお聞かせ願えますか」
「大型犬の女の子。ネックサイズはこの人と同じくらいです」
内藤は佐緒里の首に広げた両手指を回してニコッと微笑み、佐緒里は犬用首輪をつけられることを想像して動悸が激しくなる。
「分かりました。こちらへどうぞ、色々と取り揃えていますよ」

「すごいな、こんなにあるんだ……デザインと機能、サオリはどっちを求めるかなぁ??」
「えっ、えぇ、どうなんだろう??」
サオリが自分の事だと思った佐緒里は応えることもできずに言葉を濁す。
「店員さんはどう思いますか??ワンコはサオリって名前なんですけど、こんなに種類があると迷っちゃいます」
「そうですね、機能で考えれば、首輪は飼い主さんの意思が伝わりやすいので躾に向いていますが、散歩で引っ張り癖のあるワンちゃんは首が締まります。ハーネスは引っ張っても首にかかる負担は軽減されますが、それが躾に向かない理由になります。十分に躾が出来ているワンちゃんには散歩用としてハーネスが好いと思います」
「躾はまだまだこれからだから首輪の方が好いか……シンプルなデザインだけどこの赤い首輪とこれに合うリードを頂きます。サイズを試しても好いですか」
「どうぞお試しください。目立たないですがダブルスティッチでデザインも洒落ていますし、何より丈夫です」

カチッ……ヒッ……首輪のサイドリリースバックルが音を立てて嵌ると佐緒里はヒッと声を漏らし、明らかに身体が硬直する。
「どう??サオリと同じネックサイズだったけど苦しくない??」
「だいじょうぶだけど、犬用首輪って着けたことがないから何か恥ずかしい」
「ハハハッ、変な事を言うなよ。店員さんが勘違いするよ、何かのプレイ用かと思われちゃうよ」
「えっ、そんな事……そんな人もいるでしょうね。リードですが、これはどうでしょうか??組紐の華やかなデザインが人気ですよ」

首輪とリードを買って車に戻る途中で内藤は思いだしたようにリモコンを取り出して佐緒里に見せつける。
「やめて、ここじゃ許して。こんなにたくさんの人がいるんだよ、家族連れも多くて小さな子供もいるのに……」
ヴィ~ンヴィ~ン……ローターが振動を始めると佐緒里はショーツを穿いているとはいえ落とさないようにと気遣うせいで内股になり、歩幅も狭くてすれ違う人は異常を感じ取って不審げな視線を向ける。
「アウッ、ウグッ、いや、こんなところで」
蹲りそうになる佐緒里を抱えて通りの端に誘導した内藤は、
「昂奮するだろう??オッパイの先端が勃起してシャツを突き上げるのがエロイよ」
「えっ、嘘。そんな恥ずかしい事を言わないで」
胸を抱えるようにしてさりげなく胸に手をやると、ブラウス越しに乳首が尖っている感触が伝わってくる。
「分かるだろう??すれ違う男たちは佐緒里のエロっぽさに驚いた表情をしていたよ」
「ねぇ、早く、早くあなたの家に行きたい。どんなことでも命令に従います。犬になれと言えば犬になるし、素っ裸になれと言われればなります……ここで、これ以上は許して、おねがい」

今の店でナンバー入りして以来、佐緒里に指示する人もいなくなり思いのまま過ごすことが当たり前になっていた。
自由を束縛する者がいなくなるにつれて肉体と気持ちのバランスに違和感を覚え始め、両者の奥底に眠っていた被虐心がムクムクと成長を始めて悶々としていた。
強いオスに征服される妄想を膨らませながらも願いを叶えてくれる匂いを感じさせる男性に巡り合うこともなかったが、初めて店に来た内藤についた時、子宮が切なく疼くような感覚にとらわれた。
先輩の権利として内藤を自分の客にすることもできたが、早々に跪く気にもならず美香の指名客とした。
美香の目を盗んでセックスに耽る悦びは何物にも代えがたいスリルがあり、その背徳感が快感を昂らせる。
美香の内藤に対する恋心を邪魔する気はなく、美香を気にして不自由さを感じながら被虐心を満足させてくれる逢瀬はこの上もない悦びを得ることが出来る。

「分かった、帰ろう。条件がある、ブラウスのボタンを一つ外しなさい……躊躇することはない。一つ外しても見えないよ、分かるだろう??佐緒里にスリルをプレゼントしたいだけだよ」
「一つだけだよ」
声が震え、ボタンに伸ばした指が震えるものの、震える元が街中でボタンを外す不安や恐怖なのか、それとも新たな快感を期待してのモノなのか佐緒里にも分からない。
ヴィ~ンヴィ~ン……ウッ、周囲の人たちの目を考えることもなく股間を押さえて立ち止まると視線に犯されるような気がしてドロッと花蜜が溢れ出る。
「どうした??」
「だめ、アソコがドロドロになって愛液が太腿に垂れてきた。気付かれちゃう」
「クククッ、急ごう」
佐緒里の手を取りきつく握りしめて駐車場に急ぐ。
痛く感じるほど固く結ばれた手で引っ張られる佐緒里は、外気に晒された胸の谷間が感じる心地良さに心を躍らせて後に続く。

バタンッ……フゥッ~、アハハッ、ウフフッ……車のドアが閉まって二人だけの空間に身を置くとこみ上げる可笑しさに堪えきれなくなる。
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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