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彩―隠し事

交錯   

一睡もしてないはずなのに眠気を感じる事はなく、駅に向かって下り坂を歩く優子は周囲の景色を楽しむ余裕さえある。
落ち着いた雰囲気の住宅街らしく道路の左右の家々は木々の緑が爽やかに生い茂り、ワンコ散歩を楽しむ人や仲良く歩く老夫婦、健康のためにジョギングをする人など土曜日の朝らしい景色が広がっている。
爽やかな土曜の朝、すれ違う人たちがスカートの中はガーターベルトに留めたストッキングだけで大切なアソコを守るモノを着けていない事を気付いているだろうかと思うと自然と笑みが浮かぶ。

「おはようございます」
「おはようございます。風が気持ち好いですね」
ゆっくりと坂道を登ってくる散歩中らしい老夫婦と挨拶を交わすと心の隅にわずかにあった後ろめたさが消し飛んで足取りが軽くなる。
それは決して下り坂のせいだけではなく、健志と抱き合ったのは彩であって優子ではないと自分に言い聞かせたせいでもある。
健志との関係を今後どうするかは時間をおいて、冷静になってから改めて考えることにして今日は家中の掃除をして夕食は外で思い切り贅沢をしようと決める。
不倫旅行を楽しんでいるはずの夫が脳裏をよぎっても、これまでのように苛立ちを覚えたり不安になったりすることがない。

ホームに滑り込んできた電車は空席が目立ち平日の混雑ぶりを想像すらできない。
座席に座ると背中越しに感じる陽光が眠気を誘い、穏やかな気分で目を閉じると健志との淫靡な遊びが蘇る。
椅子に座ったまま手足を縛られて真っ暗闇の中でアソコをグチャグチャに濡らしたことを思い出すと、下着を穿いていない股間を晒すまいとして行儀良く座っているはずの膝に力を込める。
羽毛の愛撫を待つまでもなく、不安と期待が予期せぬ愛撫となって恥ずかしいほどに股間を濡らしていた。
アッ・・・その状況を思い起こすとアソコがジュンと蜜を滴らせて思わず声を漏らしてしまう。
何事かという表情で前に座る若いカップルに見つめられ、恥ずかしさを誤魔化すためにゴホンッと大袈裟な空咳をする。

「おはようございます」
自宅の最寄り駅で下車して商店街を歩いていると店の前を掃除している店主に声をかけられる。
「あっ、おはようございます」
「優子さん、土曜なのに仕事ですか??頑張るね」
「仕事の資料を忘れちゃったから取りに行ってきたの。出社の習性でスーツ姿でね・・・失礼します」
大した事ではないものの平然と嘘を吐ける自分に驚いてしまう。
人の顔色を見ると言うほどではないものの、対人関係を自分から混乱させる事を好まず生きてきた優子は平然と嘘を吐くなど考えた事もなかった。
心の奥に潜んでいた彩が姿を見せたせいだろうか??優子には出来ない事も彩は平気で出来るのだろうか??
電車の中で健志との思い出に浸って股間を濡らし、そのまま拭き取る事もせずに違和感を半ば楽しみながら帰路につく自分の大胆さに優子は呆れてしまう。

シャワーを浴びもせず、身体に残る健志の痕跡を愛おしく思いながら家中の掃除を終える頃は夕方近くなっていた。
浮気旅行中の夫に関わりのある品物もこれまでと違って抵抗なく掃除することが出来たのは、優子にも隠し事が出来たせいなのかと思うと自分の大胆さに驚きを感じてしまう。

今までの私は人間関係に遊びの部分が少なすぎたかもわからない。一度の浮気・・・それだけじゃない、一度、違う二度の秘密クラブと見知らぬ人たちの視線にさらされて下着姿で縛られたこと。たった、これだけのことで夫の浮気を許すことはできないけれど、今までよりも冷静に向き合うことが出来る気がする。

掃除を予定通り終えた優子は、これも予定通りに贅沢な夕食を摂ろうと思うものの洒落たレストランで独りと言うのも気が進まないので食材とワインに贅沢をして家で食べることにする。
料理が好きな事もあって面倒と思う事はなく、普段は使うことのない食材の調理は楽しくさえある。
好きな歌を聴きながら味わう夕食は身体の中を爽やかな風が通り過ぎるような心持ちになり、こんな時間がいつまでも続くことを祈らずにいられない。

時間の経過と共に健志の記憶が風化することを恐れた優子は、明かりを消して薄暗くした風呂にいつもよりゆっくり入る。
元々、バスタイムが好きな優子はバスソルトを入れたバスタブに浸かり、目を閉じると、またしても健志の顔が鮮明に蘇る。
健志は彩に向かって、「可愛いよ」と囁き、その瞬間、股間にジュンと滲み出る感触があり、彩に変身した優子は指を伸ばす。
お湯の中でも滑りをはっきりと感じられて、誰もいないのに頬を赤らめる。
「イヤンッ・・・クチュクチュしちゃう」
ヌチャヌチャ、クチュクチュッ・・・ウッウッ、ウゥッ~・・・秘めやかな喘ぎ声が漏れて、風呂の湯がピチャピチャと静かに波打つ。
右手を股間に伸ばしたまま左手を胸の膨らみに添えてヤワヤワと擦り、乳輪をなぞる。
くすみがなくピンクの乳輪は淑やかな優子に似つかわしく、我ながら可愛い乳輪と乳首だと思う。
クチュクチュ・・・ウッウッ・・・だめっ・・・乳輪をなぞっていた指が乳首を摘まむと艶めかしい吐息を漏らして健志の表情が一層鮮明になる。

閉じた目を開けて健志を追い払い、両手を乳房に添えて感触を味わい下腹部から太腿へと撫でおろす。
友人たちが、「優子が羨ましい。染み一つない白い肌は張りがあって清潔感が溢れて健康的だし、何より後ろ姿が自信に満ちている」と褒めてくれる身体は何もしなくて維持できるわけではない。
バスソルトを入れたお湯にゆったり浸かってその日の疲れを翌日に残さないようにするし、スクラブとしてデトックス効果も求めている。
ヨガとマリンスポーツに興じるのも趣味と実益が得られるし、歩く時も足を引きずるような格好にならないように注意している。
そんな事を考えると、この身体を褒めてくれた健志の事が思い出される。
記憶から取り除こうとするわけではないものの、時間をおこうとすればするほど色々な事が思い出されて記憶が鮮明になってくる。
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
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夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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