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ホワイトデー

ホワイトデー 1

「いらっしゃい・・・遅いよ、来ないのかと思っちゃった」
「ごめん、色々と用があるんだよ」
「他のお店に行って来たの??」
「ウッ、うぅうん・・・それより喉が渇いた、水割りを作ってよ」
「はい、薄くしといたよ・・・行って来たの??」
「悪いか・・・」
「すごい、居直っちゃった・・・今日はホワイトデーだからしょうがないよね・・・ウフフッ、私には??」
「希望があるって言ってたから用意してないよ」
「うん、それでいい。その代わり・・・後でして欲しい事を言うね」
「して欲しい??・・・欲しいモノじゃなくて、して欲しい事??」
「そう、して欲しい事があるの・・・なんだと思う??柏木さんが帰るときに言うね」


「いらっしゃい。どう、似合ってる??今日はバレンタイン・イベントで赤のドレススーツ・デーなの」
「可愛いよ。ごめんね、今日は同伴できなくって・・・大好きなホルターネックで結衣ちゃんのエロカワなミニドレス姿を見られるんだから来て良かった・・・」
「それだけ??もっと褒めてよ、頑張ってるんだから」
「鎖骨から肩のラインがきれいだし、膝小僧が可愛いよ。腰から腿が強調されてエロイから食べちゃいたいな」
「召し上がれ・・・食べても良いよ。お持ち帰りする??」
「ほんとに??考えとく・・・あっちもこっちも赤いドレスやスーツで牛になったような気分だよ」
「闘牛・・・そうだ。指を牛の角のようにして乳首を押せるかどうかゲームしない??」
「乳首に当たった時の褒美は??」
「柏木さんの言う事を何でも聞く・・・その代わり、外れたら私の言う事を聞いてもらうよ」
「よし、やろう。褒美があるとすごいよ、勝ち負けにはこだわるタチだからね」
「最初に聞いとくけど、私が勝ったらアフターを誘ってくれる??」
「そりゃダメだ。22時過ぎはダメだよ」
「奥さんが怖いの??」
「そう怖いよ。世界中で一番嫌われたくない人だから」
「浮気をしたことがある??」
「答えない。嘘は言いたかないからね・・・」
「ふ~ん、した事があるんだ・・・じゃ、始める??ちゃんと頭に指をつけて角の格好をしなきゃダメ」
「これでいいか??」
「いいよ。両方の乳首を突かなきゃ外れだよ・・・恥ずかしい、オッパイは感じやすいから・・・ハァハァ、アァ~ン・・・」
「バカ、変な声を出すなよ。何をしているのかと思われちゃうよ」
「だって、興奮しちゃう。お店の中でオッパイの先をつつかれるなんて・・・」
「クククッ、いい加減にしないと、勝ったら裸にひん剥いちゃうぞ」
「イヤァ~ン、みんなに見られながらエッチされちゃうの??」
「バカッ、声がでかいよ・・・始めるよ」
「うん・・・外れたら言う事を聞いてもらうからね」

「アンッ・・・外れ。残念、惜しかったね」
「指先がコリって何か感じたよ。それに結衣ちゃんは、その瞬間に変な声を出したろ??」
「それは気のせいだよ。私が外れたって言ってるんだから、外れ。間違えたから言う事を聞いてもらうよ。来月、ホワイトデーに希望を言うから、その日も来てくんなきゃイヤだよ」
「判った、一ヶ月経ったら来るよ」
「どうして、そんな意地悪を言うの・・・罰だよ、一週間に一度じゃなく二度来ること・・・良い??」
「一週間に一度は来るよ、二度目は頑張るけど無理だろうな」

「もう直ぐ始まるけど野球は好き??」
「好きだよ。スポーツは何でも好きだよ、見るほうが多いけどね」
「ふ~ん、どこのファンなの??」
「横浜ベイスターズ。野球を見始めた頃からのファンだよ」
「そうなんだ。神奈川の出身なの??」
「違うよ、回りはみんな阪神ファンって言うところの生まれ」
「そうなんだ、私がアフターをおねだりしても聞いてくれないし、へそ曲がりなの??」
「遠慮なく言いたい事を言うね。そんなじゃ、怒る客もいるだろ??」
「怒りそうな人には、しおらしくしてます。球場へも見に行くの??」
「時々だけど行くよ」
「ふ~ん・・・あっ、延長が終わるよ・・・うちは自動延長だから、どうする??」
「教えてくんなかったら、もう来ない。つまんない事でも約束は約束だから」
「セットに延長が一回、どこに行ってもそうなの??」
「無茶飲みしてた頃はもう少し長かったかも知んないけど、最近は量を制限してるからね」
「だから水割りも薄めなんだ。怖い奥さんがいると大変だね・・・ウフフッ」


「バレンタインにした約束を忘れてないよね??」
「指先にオッパイの先っちょの感覚が残ってんだけど・・・インチキされたような気がするけど忘れてないよ」
「まだ言ってる。男らしくないね」

「結衣さん、お願いします」
「ちょっと挨拶してきてもいぃ??」
「良いよ。もうすぐ帰るから、どうするか聞いとこうか」
「う~ん・・・この紙に書いてある通りにしてくれる??・・・してくれるなら書いてある事を見ないで受け取って・・・」
「約束だからね。それに結衣ちゃんを信じてるから受け取るよ」
「ありがとう。お店を出てから読んでちょうだい・・・今日の帰りは恥ずかしいから送らないよ」


傘と化粧箱を持って歩く柏木は、緩みそうになる表情を無理に隠そうとするために不自然に成るのを構わずしかめっ面で歩き回る。
数分前に入った路地から出てきて左右を見渡して首を傾げ、今出てきたばかりの路地を戻りセブンイレブンの脇でスマホを手にする。
「もしもし、おはよう・・・場所が判んないよ・・・・・今はセブンイレブンのそばにいる・・・そう、ファーレ立川の外れ・・・来てくれるの??悪いね・・・うん、待ってる」

立川通りから続く柏木が歩いたばかりの道を走ってくる結衣が見える。
白い短パンにオレンジ色のニットシャツと雨交じりの天気を気にする様子もなく、おそろしく春めいた姿の結衣が息も荒く走ってくる。
「ごめんね、待った??」
「そんなに急がなくっても良いのに・・・雨が降ってるのに涼しげだね」
「部屋の中は寒くないもん。文句ある・・・可愛い??」
笑みを浮かべながらけんか腰を装う、結衣の若々しく伸びやかな剥き出しの足を遠慮なく見つめる柏木は、
「並んで歩くのが恥ずかしくなるくらい可愛いよ」
「ねぇ、手をつないでも良い・・・その荷物を持ってあげるから傘を差してよ」
「こんな雨なんか気にならないんだろ??」
「少しだけど降ってるから・・・う~ん、一つの傘に入りたいの・・・だめ??」
他人の目も気にせず、気持ちを素直にぶつけてくる結衣を持て余すかのように苦笑いを浮かべた柏木は傘を差す。
右手を柏木の左手に絡ませた結衣は、身体を押し付けるように密着する。
「そんなにくっ付けんなよ」
困ったような言葉に結衣は顔を覗き込んでより一層、柏木の腕を抱え込んで胸を押し付ける。
わざとらしく押し付けてくる胸の膨らみの感触に苦笑いを浮かべる柏木を見つめる結衣は、
「照れているの??それとも、気持ち良いの??」
「悪い子はお尻をペンペンするぞ」
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