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堕ちる

カジノ-3

「どうなの??」
「見ての通りだよ」
視線で紗耶香の手元に積み上げたチップを示した新田は苦い表情になる。
「情が移ったの??」
「いや、今日を含めて二度ほど勝たせた後は予定通り・・・ギャンブルに興味があるしセックスも好き、恐らく想像以上の稼ぎになるだろうから本人も不幸と思ったりしないさ。その後は本人次第さ・・・残るもよし、去るもよし・・・」
「そうなの??私のように残りたいと言ったらどうするの??・・・ウフフッ、困った表情のあなたは魅力的・・・そうだ、岩津さんが、あの娘を見て言ってたよ。あなたの選ぶ女性は間違いがない。性格などから揉め事を起こさない女を選んでくるから、オレたちの仕事も楽だって」

紗耶香は賭け金を上げた後もコーナー2か所にベットする方法で勝ちと負けを繰り返す。
1から36までと0、00を加えた38の数字の内、紗耶香がベットする数字は8個。計算上の確率は21%のところ、三回の内一回は勝っているので、着実にチップは増えていった。勝っていると言うより勝たせてもらっていると言う方が正確だが、紗耶香はそれを知らない。

周囲の人達に気付かれないように粘っこく親しみのこもった視線を絡ませた瑞樹は受付に戻っていき、ジントニックを飲み干した新田は紗耶香の背後に立つ。
「言った通りだったね。紗耶香はギャンブルの神さまに愛されているようだ」
「ウフフッ・・・私はギャンブルの神さまよりも新田さんに愛されたい」

突然、中央奥のステージをスポットライトが照らし、大の日本贔屓で知られるケイシー・バタグリアのボディショットが流れる。
真っ赤なホルターネックドレスに身体を包んだ女が現れ、テンポの良い曲に合わせて踊る。
ドレスは下着をかろうじて隠すミニ丈で、バックシームが脚線美を際立たせるストッキングと相まってスタイルの良さが強調され、男性客だけではなく女性客の視線もステージに釘付けになる。
「カッコいい・・・ねぇ、あの人も元は客だったの??」
新田の脇腹をつついた紗耶香はステージに視線を向けたまま問いかける。
「どうだったかな??そうだったような、違うような。あの人は分らないな・・・」
とぼける新田の言葉に関係なく、女はポールを握って激しく身体をくねらせ、突然の出来事にも客たちは驚く様子もなくチップを握ったままステージを見つめる。
ステージの先端まで出てきた女はバーカウンターで水割りを飲んでいた男を手招きし、その手に持ったグラスの水割りを一口飲んで、ホルターネックを解くように唇と視線の動きで催促する。
男はゴクリと唾を飲んで指示に従い、女は男の肩に手を置いて器用にミニドレスを脱ぎ捨て、それをエプロンのように男の首にかける。
ばつの悪そうな、それでいて嬉しそうな表情の男はバーカウンターに戻り、胸にぶら下がるドレスに顔を埋めて匂いを吸い込む。

ドレスを脱いだ女の乳房をオープンブラが強調し、股間は赤いGストリングが守り、ストッキングを吊るガーターベルトとストッキングの間の太腿はムッチリとして男たちの情欲をそそる。
ステージの中央に立つ透明のポールはライトを反射してキラキラ輝き、ポールの芯にLEDライトが付いているので一層きらびやかな雰囲気をつくる。
曲はイタリア映画“女王蜂”のテーマに替わり、スローテンポの扇情的な曲に合わせて官能的なポールダンスが始まると、紗耶香や新田だけではなくルーレット台を囲むすべての客はステージに見入り、それはバカラ台でも同様な景色をつくる。

男たちの股間をくすぐる官能的なポールダンスが終わると、ステージ近くの男たちはダンサーが用意した防止にカジノチップや現金を投げ入れ、遠くにいる者はバニーガールの持つ帽子に投入する。男性客だけではなくダンスに感動した女性客も同様で、息を飲んでポールダンスを見ていた紗耶香も、客の間を歩き回るバニーガールの持つ帽子に凡そ2万円分のチップを、素晴らしかったと伝えてと言う言葉と共に投入する。
足元とバニーガールが持ち寄った帽子の中身に気を良くしたダンサーは、バーカウンターで酒を飲む偉丈夫な男に視線を向けて手招きする。

ダンサーは呼び寄せた男の肩に置いた手に力を込めて、その場にしゃがみ込ませる。
一言も言葉を発することなく、男にストッキングを脱がすように視線で伝えて足を差し出す。
男は突き出された足を膝立ちにした腿に載せ、頬ずりせんばかりに丁寧且つ優しく脱がせてダンサーに手渡す。
しゃがんだままの男の両手を掴んで、受け取ったストッキングで縛ってしまう。
男は悦びで頬を染め、唯々諾々と縛られるのを見つめる。
「ウフフッ、可愛い男・・・バカラは今日も勝ったの??」
「はい、貴女のお蔭で今日も勝たせていただきました」
「そう、良かったね。おめでとう・・・じゃぁ、いつものようにご褒美を上げなきゃね・・・脱がせて良いわよ。いつもと違って手は使わずに、口だけを使うのよ・・・出来る??」
「はい、出来ます・・・その前に、私のチップを受け取ってください」
「チップをくれるの??・・・ご褒美をもっと上げなきゃいけないね」


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