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彩―隠し事

新たな刺激    

昨日の朝は不快に感じた満員電車の揺れも今日は楽しむことが出来る。
身体の向きを工夫して膝に余裕を持たせると電車の揺れに無理に抗うことなく立つことが出来るし、ヨガと同じように身体を鍛えているような気もして得した気持ちになる。
あれはいつの事だったろう??
離れた場所だったのではっきり見たわけではないが、足を踏まれた、踏まないのと些細な言い争いが殴り合いの喧嘩になって電車が大幅に遅れたことがある。
そんなにストレスを溜めて今日の仕事に差し支えないのだろうかと、その場に相応しくない事を考えるほど仕事が楽しく好きだったし、今もそれは変わらない。
周囲の人たちの表情をさりげなく見ると、ほとんどの人が表情を消して不快な時間をやり過ごそうと苦心しているように思える。電車が揺れると、その表情は一様に不快なものに変わり、ごめんなさいと小さな声で謝る人や、チッと舌打ちする人もいる。

えっ、なに??この手はおかしい……
電車の揺れに合わせて自然な風を装ってお尻に触れた手の甲が左右に蠢く。
手の平で触ればアウト、手の甲ならセーフ、今でもこんな都市伝説のような迷信を信じるバカな男なの??それとも、清楚で淑やかに見えるらしい私なら痴漢行為をしても騒がないと思っているの??
久しぶりに使ってみようかな……安全ピン。私は淑やかだけじゃないのよ。
「痛いっ……」
「あっ、ごめんなさい。洋服に安全ピンが付いていたみたい。大丈夫ですか??……大変、血が出てる。次の駅で降りて駅員さんに治療してもらいましょうよ、本当にごめんなさい」
「いえっ、大丈夫です。僕が悪いんです、大丈夫、心配しないでください。ごめんなさい。ほんとに、ごめんなさい」
駅で停車した電車のドアが開くと同時に男は顔を伏せるようにして降りてしまった。
クククッ、あれじゃ痴漢していましたと宣言したようなもんじゃない。

痴漢にあった時、恥ずかしいからと黙って耐える、手が触れているけど痴漢じゃない満員電車だからしょうがないとあきらめる、窓の外を見たり車内のあちこちに視線を巡らせて気を紛らすなどと反応を幾つかに分けられるけど、優子は高校時代から黙って耐えるということはできず、安全ピンを撃退用の武器として用意していた。
安全ピンを持っていることも忘れるほど過去の記憶になっていたが、今日は久しぶりに痴漢の対象になった。
彩となって健志と卑猥な遊びに興じたせいで痴漢を呼び寄せるほど色っぽくなったのかと思うと腹が立たない。

「おはよう。今日の優子はやる気満々のようだね、元気を少し分けて欲しいよ。昨晩は旦那に抱かれてやったんだけど、久しぶりだったせいか、しつこくて参っちゃった。寝不足なの、化粧のノリも悪いし最悪……たまには抱かせてやんなきゃダメね。そうだ、今日、時間ある??面白い処へ行こうよ」
言いたい事を言い終えた友人は、優子の返事も確かめずにスキップでもしそうなほど軽やかに自席に着き、あっけに取られる優子に、定時に帰れるようにするんだよと告げてウィンクする。

昨夜の準備の甲斐もあり支障なく仕事を終えた優子は、友人と共に退社する。
「優子、旦那に帰りが遅くなると連絡しといた方がいいよ」
夫も知っている友人と食事をするから帰宅が遅くなると連絡して、秘密クラブのある盛り場の方向に歩き始める。
「ねぇ、いつかのSMショークラブじゃないよね??」
「うん??あの店は優子に刺激が強すぎた??今日はね昔の男の仕事現場を見せて欲しいって言ってあったんだけど、今日、お前の住んでる町の近くが現場だから見たければ来いよって連絡が来たの。一人じゃ怖いから優子を誘ったってわけ」
「ふ~ン、私の知らない世界をたくさん知ってるよね」
「遊びだと優子の先生になれるかもしれないけど、仕事は敵わない。優子は私の憧れだよ、優子といると本当に楽しい。いつかの約束を覚えてる??」
「二人で温泉に行こうって話でしょう??忘れるわけがないし、旦那には時期は決まっていないけどって話してあるよ」
「そうなんだ、楽しみ……露天風呂付の部屋にしようね。優子と二人で風呂に入ってオッパイを揉みっこするの……いやだっ、想像すると濡れちゃう」
行き交う人たちを気にする風もなく大仰に股間を抑えて嬌声を上げても、夜の盛り場では特に目立つこともなく他人の視線を気にすることもない。

盛り場を通り過ぎて住宅街に差し掛かってもキャッキャッ騒いでじゃれ合うと、さすがにすれ違う人たちの中には顔を顰める人もいるけれど友人は気にする様子もない。
電柱の住所表示に視線をとめた友人は、
「着いたようよ、このマンションかな??」と、自分に言い聞かせてスマホを取り出す。
「迎えに来てくれるって」
優子に告げると友人は宙を睨んで目を閉じ、フゥッ~と息を吐いて両手で軽く頬を叩く。
「ねぇ、なんなの??面白い事ってなに??変な事をされるのは嫌だよ」
優子が不安に満ちた声をかけたタイミングで、迎えに降りてきた男が、
「こっちだよ、早く。もうすぐ始まるからね、何しろ時間との勝負だから急いで」
優子は不安に苛まれながらも何事が始まるのかを聞かされることなくエレベーターに乗る。
「挨拶は時間がないから省略で良いよね。一つだけ気を付けてね、声を出さないように……さぁ着いたよ」
エレベーターを降りると、何の変哲もない廊下を目的の部屋に向かって歩く。
「あのね、優子、今から行くのはAVの撮影現場、ここに貸しスタジオがあって撮影するんだって……そうだよね??」
「そうだよ、時間貸しのスタジオだから時間内に終了しなきゃいけないんだ。この部屋だよ、静かにね」

彩―隠し事

健志    

彩がオナニーに耽っている頃、帰宅した健志はシャワーで彩との楽しい記憶を一旦洗い流し、証券会社のPC用トレーディングツールを開く。
機械メーカーの務めを辞した後、生活の糧を得る手段としている日経平均先物取引をするためだ。
個別企業の株式を売買するのではなく、ニュースなどで日経平均株価はいくらですと言っている株価指数に連動する商品の売買でハイリスクハイリターンの典型のような商品であり、取引時間は8時45分から15時15分まで、休みを挟んで16時30分から翌朝5時30分までの2回、合わせて19時間30分あるのでリスク管理さえ怠らなければこれほど便利で面白いモノはない。
グローバル経済と言われる中、日本だけではなく米国を中心に世界各地の政治経済ニュースや各国経済指標を読み解きながらトレードするのは知的好奇心を刺激されてトレードのための準備そのものも楽しい。

早々に目標金額を得た健志は、欲は敵と自分に言い聞かせ、自分だけのデータを取得するために必要事項をエクセルシートに入力して重要と思える事柄をトレードノートにメモしてベッドに入る。
以前付き合った女性に、あなたの寝つきの良さはそばにいて腹が立つといわれたほどで、彩との記憶を蘇らせることなく直ぐに夢の中の住人になる。

気持ちの好い朝を迎えた健志はシリアルやハムエッグ、チーズと生野菜などを用意して牛乳をたっぷり注いだミルクティで朝食を済ませる。
料理は嫌いじゃないので自分で準備することは苦にならない。
メニューから材料を揃える、あるいは食材を確かめてメニューを決める。
どちらからのアプローチも健志の好奇心を刺激する作業で嫌いではない。
それは部屋の掃除にしても同様で段取りを考えるだけでも楽しく、一人で暮らすことを嫌だと思った事はない。

食事を終えた健志は昨日穿いていたズボンのポケットから出してテーブルに置いあった彩の下着を見つめ、誰もいないのに洩れそうになる笑みを必死に我慢する。
クククッ……ついに我慢も限界に達し、それでも大笑いすることは避けて苦笑いを浮かべる。
ステーキハウスのレストルームで下着を脱ぐ彩がどんな表情だったのか想像するだけで笑みが浮かぶし、眼下に見るこの街の夜景をバックに裸体を曝した美しさを鮮明に思い出すことが出来る。
ウェストなど要所要所は艶めかしい括れを持ち、成熟した女性らしくムッチリとした身体は見るだけで欲情をそそられる。
健志は彫刻刀で掘り出したようなモデル体型の美しさよりも生命力と色気を感じさせてくれる彩の身体に魅力を感じるし抱きたいと思う。

この部屋で彩を抱いた時の感触が蘇る。
仰向けに寝たオレを跨いで奥深くまでを飲み込んだ彩が肩と下腹部を上下させるほどの荒い息で覆いかぶさり、髪が胸をくすぐった時の感触が切ない思い出となって蘇る。
対面座位でつながると目の前にツンと上を向いたオッパイの持ち主である彩が羞恥と快感で朱に染めた表情で見つめ、愛おしさで胸がいっぱいになったオレは乳房を掬うように手を添え、くすみがなく可憐にさえ見える乳輪に舌を這わせて先端を口に含み、コロコロ転がして甘噛みをした。
彩は精一杯身体を寄せてオレの背中に回した手に力を籠め、胸の膨らみを押し付けるようにして肩に顔を埋めて洩れそうになる喘ぎ声を堪えていた。

彩の身体は彩そのもの、これまでの人生が現れている。
肩を中心にして上半身の発達は海や水泳好きを感じさせるし、身体全体のバランスのとれたムッチリ感と括れは自制心と節制を想像させて益々好ましい。
顔の化粧は言うに及ばず、乳房や太もも、膝などはケアする事を忘れない女性も、よく言われる首の周辺や背中、肘なども彩は注意を怠っていないと感じ取れるし、立ち姿を後ろから見た時の凛とした美しさは神々しささえ感じさせる。

彩の魅力を思い出すと人並みに絵を描くことが出来ればいいのにと思う。
スマホを使えば見たままの彩を残すことが出来るけれど健志はそれを好まない。
彩の姿を見たままではなく感じたままの美しさを残したいと思うが、それには絵を描くのが相応しいと思うし、心のキャンパスには鮮明に描き切っている。
現実のキャンパスに表現する術を持たない不甲斐なさを今ほど残念に思う事はない。
以前、付き合った女性の部屋でついうたた寝をしたオレを描いた絵を見せられたことがある。ほんの少しデフォルメしたその絵は、彼女の目にオレはこんな風に映っているのかと感動したことがある。

「さて、これをどうするか……」
真剣な面持ちで言葉にした健志はニヤッと笑みを浮かべて立ち上がり、使わないままになっていた額を取り出す。
額装したショーツとブラジャーは匂い立つばかりに彩の魅力を感じさせ、これを見た時、笑って許してくれるか目が点になるほど怒るか、それを想像するのさえが楽しい。
壁には掛けず、机の上で此処がいいか、それともこっちかなと場所を移動しながら居場所を探しして最後はPCのそばに立てる。


おなじ頃、夫を送り出した彩はパンツスーツの身支度を済ませて就寝前に揃えた資料を確認していた。
よしっ、昨夜の健志との淫らな行為の記憶を追い払い、自らを鼓舞するために声を出して彩から優子に変身し、エレベーターホールに向かう。
「おはようございます」
「おはよう。鍬田さんちはいつも仲が良くて羨ましいよ。ご主人を玄関で見送っていただろう??私がそんな事をしてもらったのは、いつだったのか思い出せないよ」
エントランスまで愚痴を聞かされた優子は、他人には仲が良いと思わせる私は大した悪女かもしれないと微笑み、真っ青な空を見上げて伸びをする。

堕ちる

幸子の悲劇-27

「えっ??えっ??やめて……何でも言うことを聞きます、やめてください」
僅かとはいえハサミの切っ先を膣口に捻じ込まれた幸子は、宙に浮いたままの不安定な身体を揺らすまいとして声を震わせる。
「そう、やっぱり幸子はいい子ね。何でもいう事を聞いてくれるんでしょう??しばらくでいいから動かないようしてくれる??可愛い幸子に傷を付けたくないから……シィッ~……」
先端だけが侵入していたハサミを根元近くまで押し込んで妖子は手を放す。
「動いちゃだめよ、怪我したくないでしょう??見せてあげる……誰か鏡を取ってくれる」
手渡された鏡を空中で俯せの幸子が自らの股間を見ることが出来る位置に持って行った妖子は、
「どう??見える??」
「ハァハァッ、うそっ、こんな事って……アソコにハサミが突き刺さっているなんて……揺らさないで、怪我したくない」
鏡の中の股間は銀色に輝くハサミを飲み込んだまま蜜を滴らせているのがはっきり分かる。
「こんな恰好でハサミを突っ込まれてもマン汁を溢れさせるなんて、とんでもなくスケベな女」
「そんな事を……ヒッ、ヒィッ~……」
嘲笑の言葉に反応して言葉を返すタイミングでハサミは抜け落ちて幸子は恐怖で叫び、ハサミはボトッと音を立てて床に落ちる。

床に落ちたハサミは幸子の膣壁を尖った切っ先で傷をつけるのが目的ではなく、気付かないうちに持ち替えられたそれは、先端は極端なほど丸みを帯びて幸子に恐怖心を与えるのが目的だったと理解する。
「いやぁ~ン、怖かったの。アソコがグチャグチャに傷付けられるのかと思っちゃった……ヒッヒッ、ウゥッ~」
恐怖で引きつっていた表情は泣き笑いから変化して安堵に変わり、上目遣いにゾクッとするような色っぽい表情を男たちに向ける。
両手、両足の自由を奪われて宙に浮いているにもかかわらず、逃れようと抗い縄が擦れてギシギシと淫靡な音を響かせる幸子の表情が悩ましく、男たちの欲情を煽る。

「俺たちも色々な女を見てきたが幸子のようなタイプは初めてだな」
「ほんとうだ。許してくれと泣き叫ぶ女。どうするのが楽かと身体が判断して、早く入れてくれと哀願する振りで媚びを売る女やMっ気に目覚めたのもいた」
「そうだ、ところが幸子は違う。浣腸、アナル、縛り、責めがきつくなるほど妖艶さが増してすべてを受け入れてしまう。セックスへの欲深さは底なし沼のようだな」
「クククッ、そんな事を言ってるようじゃ、あなたたち三人はまだまだね……秘密にしてるわけじゃないから教えてあげる。私は幸子と同じ立場でここへ来たの。その時、性への才能を見出してくれた人がいて借金を清算した後、ここに残らないかと声をかけてくれたのが今の私の始まり……幸子は私と同じようになれるはずだから期待してる。勿論、幸子が望めばだけどね」
三人の男たちは顔を見合わせて無言になり、妖子は話しの後半で幸子の顔が良く見えるようにと真ん前でしゃがみ込み、髪を撫でて乳房を支えるように手を添える。
「幸子。幸子に期待しているって言う私の言葉を理解してくれるでしょう??今の幸子の立場は昔の私とそっくり。ウフフッ、大丈夫よ、堪えなさい。それ以上は何も言わない」

たっぷりとした重量感を持つ乳房は柔らかさも十分にあり、手の平に馴染む感触は同性の妖子でさえ唾を飲み、苛めたくなる思いを抑えきれない。
乳房を鷲掴みにして指の間から徐々にはみ出てくるほど力を込めると幸子の表情は苦痛を浮かべ、それが妖子の責めを一層きつくさせる。
乳首を摘まんで幸子の表情が歪むのを楽しむように力を込めていく。
ウグッ、クゥッ~……ウググッ、クゥッ~、いたいッ~……眉間に皺を刻み背中で縛られた両手指を白くなるほど握りしめて足指を開いたり閉じたりして堪えようとしても悲鳴が漏れる。
悲鳴を漏らした後、健気にも唇を噛んで堪える幸子を見る男の一人が足指を口に含んでチュバチュバと音を立てて舐めまわす。
「アウッ、アワワッ、いやっ、そんな事をされたら、クゥッ~、気持ちいい……アウッ、ウッウッ、ウゥッ~、たまんない」
妖子の責めを堪える健気さに憐憫の情を覚えた男も、喘ぎ声を聴くと嗜虐心を催して優しさをかなぐり捨て、口に含んだ足指に歯を立てる。
「クゥッ~、痛い、アウッ、ウググッ……ヒィッ~、オッパイ、オッパイが千切れちゃう、ウググ、グゥッ~」
足指に歯を立てられて乳首が千切れそうなほど摘まんだ指に力を込められ、ギシギシと縄の軋み音を響かせて宙に浮かぶ身体を揺すられると幸子の喘ぎ声は苦痛と恐怖を堪える声に変わり、ついに涙声になる。
「ウッウッ、怖い、いや、いやっ、クッ、ウゥゥッウゥゥッ~」
泣き喚くことなく忍び泣くように切なく漏らす声に憐れみを感じて、再び優しく愛撫する。
噛んでいた足指の間を舌がゾロリと舐め、温かい口に含まれてフェラチオのように

手足の自由を奪われて宙に吊るされ、泣きたくなるほどの不安の後の優しい愛撫は妖子と三人の男を信頼する気持ちを芽生えさせ、幸子が気付かぬうちに依頼心が強くなる。
それは、彼らの要求や命令に逆らわなくなるのと同じ意味を持ち、先ほど聞かされた妖子の言葉を心の奥に刻み込む。

彩―隠し事

オナニー    

「ただいま」
「おかえりなさい。疲れたでしょう??」
「遅くなってごめん……先に寝てもよかったのに」
「仕事で遅くなる旦那様を待つのは当たり前でしょう。お茶を淹れようか??」
「いいよ。優子も仕事で疲れてるだろう……勘違いしないでもらいたいんだけど、仕事を含むお互いの生活を大切にして自分で出来る事は自分でする。俺は優子に迷惑かけないように気を付けるから、優子も自分の仕事や時間を大切にして欲しいと思うんだけど……急にこんな事を言って誤解しないでくれよ」
「うん、ありがとう。あなたは昔から優しかった、私の事を大切にしてくれたもんね……」
「そうだよ、優子は俺の大切な妻。いつまでも自慢の妻でいて欲しい……風呂に入るよ。先に寝てくれよ、少し残っている仕事を片付けるから」
「うん、おやすみなさい」

大切な妻か……あなたにとって都合の良い妻でしょうね。夫の浮気に気付かず世間的には清楚で貞淑な妻……そんなわけないでしょう。
あなたから微かに香る石鹸の匂いはうちのモノとは違う。
亭主が出先で風呂に入っても気付かないような女と思われているのかなぁ、それとも浮気相手に舞い上がって家で待つ妻の事は歯牙にもかけないって事なのかしら……それに、私の事を大切にしてくれたと過去形で話しても気付いてもくれない。

あなたが知っているのは優子。私には彩っていう名の別人がいるんだよ、知らないでしょう。
彩は奔放で淫らな女。そんな彩と遊んでくれる男がいるの。
もしかすると、あなたよりも大切な人かもしれない。
優子である私にとって彩の存在は精神的ストレスを解消するのに大切なの。だってあなたは浮気しているでしょう……あなたがするからお返しをするんじゃなく、遠い昔から彩は私の心の奥に棲みついていたの、あなたの浮気を切っ掛けにして表に出てきただけ。
あなたの浮気によるストレスは彩が解消してくれるから妻の優子はこれまで通り清楚で貞淑な妻でいられる……表面的にはね。嬉しいでしょう。

自室に戻った優子は部屋着を脱ぎ、パジャマを着ける前の糸くず一本身に着けない素っ裸になって鏡の前に立つ。
ウェストの括れから太腿まで続くムッチリとした量感は密かな自慢。
ウフフッ……オチビちゃんだけど染み一つない白い肌はなかなかのモノよ。これまで付き合った男たちは柔らかみを帯びたムッチリ感を褒め、見るだけでゾクゾクするとまで言った人もいた。
小柄でムッチリした優子は縄映えしそうだから縛ってみたいと言った男もいたけど、当時はただの変態行為としか思えず縛られることなく別れたのだが、突然にその言葉を思い出して勿体ない事をしたかなと苦笑いする。
優子は自分でも気付いていた。昂奮すると白い肌は滑りを帯びたように乳白色に輝き、肌を合わせる男と同化してしまいそうなほど馴染んでいく。それはまるで男を餌として養分を吸い取る食虫植物のようにも思える時があった。

「あっ、いけない、健志とのデートで忘れていたけど仕事の準備をしなきゃいけないんだ」
ハダカンボのままで好いやと独り言ちた優子は机上からバッグを取り、ガラステーブルに向かってパソコンを開く。
終わった……準備を終えた優子は、後ろに倒れて両手を伸ばし、両足を開いたり閉じたりして軽く血行を促す。
ハダカンボのせいなのか、夜景を見ながら立ちバックで責められ、最後はボンネットに突っ伏した格好で突かれながら尻を打たれて満足した記憶が蘇る。
二人の満足の証である淫汁にまみれたペニスの穢れをオシャブリで拭い取ると、口元の汚れを舐め取ろうとするかのようにキスしてくれた。
クククッ……彩がいるから夫の浮気に堪えられる。夫を愛しているかと問われると返事に窮するけれど、関係を壊すつもりはないし夫婦という言葉の響きは心地いい。

何かの拍子で両足の間にテーブルの足が入り込み、卑猥な予感を秘めた優子は股間を押し付ける。
アンッ、いやっ、気持ちいぃ……健志に満足させてもらってからそれほどの時間が経過したわけじゃないのに新たな欲望が沸々と湧き上がる。
眼を閉じて股間を押し付けたまま腰を蠢かすと鈍痛にも似た快感がじんわりと
熟れた身体を満たし、少女時代の甘く切ない記憶が蘇る。
コタツの足を挟んで動くと気持ちいいと思ったのはいつの頃だったろう??
ウッウッ、ウゥッ~……隣の部屋に夫がいるというのに脳裏をよぎるのは健志の笑顔。ハァハァッ……オナオナする彩を見て、健志を思い出したら我慢できなくなっちゃった……ウッウッ、クゥッ~、いぃ……
目を閉じて指先を口に含んで滑りを与えた手を股間に伸ばし、反対の手で左乳房を押さえつけながら右乳房に伸ばして先端を摘まむ……自然に右手の動きが激しくなる……ウッウッ、ウゥッ~、いぃ、気持ちいい……クチュクチュッ、ヌチャヌチャッ……クゥッ~、ダメッ……左足を立てて右足をテーブルに乗せた彩は、
「こんな恰好、優子には出来ない。だって、淑やかで清楚な人妻だって人は言うもん……ハァハァッ、彩は淫らで奔放な自分に正直な女。いぃ、気持ちいぃ」
股間は指の動きに合わせて湿った音を奏で、口はしどけなく開いて間断なく喘ぎ声が漏れる。
閉じた目を開くとハダカンボの姿を映した鏡の中の痴態が目に入る。
「アンッ、いやらしい。優子は絶対にこんな事をしない……彩はスケベ。エッチな彩も好き」
鏡に股間を映した彩は左手で割れ目を開いて膣口を指で擦り、
「イヤンッ、健志に襲われちゃう」、二本の指を膣口に沈めて手の平でクリトリスを圧迫して静かに昇りつめていく。

健志には彩の意思でいつでも連絡できる。
淫蕩な彩の欲求のまま連絡すると逢瀬は頻繁になりすぎて歯止めが効かなくなりそうな気がする。
気持ちではなく身体が我慢できなくなるまで仕事の忙しさで紛らせて、彩には我慢してもらおうと決意する。

彩―隠し事

背面立位(立ちバック)    

バックスタイルで健志を迎え入れた彩が見つめる夜の街は街灯やネオンの光、ホテルなど駅周辺のビルの窓から洩れる灯り、車のテールランプが長く尾を引く道路、突然現れる長い光の列は家路を急ぐ人々を運ぶ電車。
老若男女が火曜の夜をそれぞれの思いを胸にして過ごす明かりで満ち溢れている。

小柄な彩を相手の挿入は浅く、いまにも抜け落ちそうな不安を抱く健志は彩の右足を抱え込んで腰を突き上げる。
背後から挿入する健志は尻の割れ目しか見えなかったのが足を上げたために結合部が丸見えになり、新たな昂奮もあって一層深く突き入れる。
「ヒィッ~、そんな……すごい、コリッて音がするほど子宮口を突かれた」
足を抱えあげられた獣の姿勢で膣の奥深く、子宮口まで突かれる彩は逞しい男に支配されたように感じて被虐感を募らせ、月明りに照らされて乳白色に輝く尻を見つめる健志は嗜虐感を刺激されて上半身を守るキャミソールを荒々しく脱がせてしまう。
「イヤンッ、ストッキングだけにされちゃった。誰もいないよね??見てる人はいないよね??」
「向こうの茂みに誰か隠れているんじゃないか??彩のムッチリとしたエロイ身体を独り占めにするのは申し訳ないな。暗くてよく見えないだろうから音で場所を教えてやろう」
ピシッ・・・ヒィッ~、いやんっ……健志の手が尻を打つと悲鳴に似た声を暗闇に響かせる。
「痛いけど気持ちいい。お尻を打たれた瞬間、アソコがキュンとなった」
「あぁ、分かったよ。彩の漏らした悲鳴と同時にマンコがキュッと締まって熱くなった……彩はMッコだな。痛くされたり苛められたりすると気持ちよくなるんだろう??」
「ハァハァッ、そんな言葉を聞きたくない。ダメ、そんな事を言うから彩の手に力が入らなくなって身体を支えるのが辛い」

羞恥と快感が入り混じる悦びに身悶え、脱力感を伴う気持ち良さで自分の身体を支えることも出来なくなった彩の尻を再び打たれる。
ピシッ……「クゥッ~、だめ。暗い山の中で健志に襲われて素っ裸にされた上、バックスタイルで犯されてお尻を思いきり打たれちゃう……彩は可哀そう、ハァハァッ」
被虐感を呼び起こされた彩は艶めかしい声を大仰に漏らして悲劇の主人公になった妄想でボンネットに突っ伏してしまう。

冷たいボンネットが火照った身体を冷まして気持ちいい。
覆いかぶさる健志の右手が乳房を揉み、左手は股間に伸びてクリトリスを圧迫する。
「だめっ、そんな事をされたらすぐに逝っちゃう……ダメ、まだダメなの」
突っ伏す彩にペニスを突き刺したまま押し付けた股間で円を描くように動かして刺激を続け、両手は急所である乳房とクリトリスから離れない。
「月明りに照らされる彩の背中は乳白色に輝いてエロっぽいよ。見てごらん、街の灯りが彩を犯そうとウネウネ蠢いているように見えないか??」
眼を閉じて荒々しい健志の愛撫に酔いしれていた彩は視線を眼下に見える街に移す。
テールランプがつながって大蛇のように見えるモノは彩を求めて街を縦横に走り、電車は彩を犯そうとしてスピードを落とさずにトンネルに突っ込んでいく。
「ウグッグッ、きつい……健志のモノが彩の奥をつつくの、電車がトンネルにすごい勢いのまま突進するようにスゴイの……逝っちゃうよ、我慢できない、いいの??このまま逝っちゃってもいいの??」
「ダメだ、まだダメだよ」
腰を押し付けたままペニスの律動を止めて彩の顎に手をかけ、振り向かせてキスをする。
ハァハァ、フグフグッ……ジュルッ……唾液を流し込み、彩が嚥下したのを確かめて顎にかけた手を放す。

「ハァハァッ、健志がこんなに激しいと思わなかった……ハァハァッ、激しいのが好き。彩は奔放で淫らな女に憧れていたの。健志なら彩を淫らな享楽が支配する世界に案内してくれそうな気がする」
「あぁ、オレも彩と一緒なら享楽が支配する世界を覗いてみたい……」
「ほんとうだね??嘘じゃないよね??健志を信じる……アァ~、ダメ、突いて、もう我慢できない」
健志は腰を掴んでペニスを奥まで突き入れ、ヒィッ~と悲鳴に似た彩の喘ぎ声を聞くと両手を左腰に揃えて自然とペニスの挿入に角度がついて未知の刺激を彩に与える。
左に捻り、次は右に捻り、両足を大きく開いてペニスの挿入角度が自然と上を向くようにしたりと膣壁に与える刺激を変化させる。
「ウググッ、すごい、ダメ我慢できない……ヒィッ~、逝っちゃう、逝かせて、これ以上されると狂っちゃう」
「オレもダメだ。逝くよ、我慢できない……クゥッ~、ハァハァッ~……」
温かいバギナは一層熱をもち、健志のモノを奥へ引き込もうとして入口は締めたり緩んだりを繰り返してウネウネ蠢き、間断なく漏らす喘ぎ声は夜空に響く。
ウグッ……ウッウッ……いやぁ~ン、抜いちゃイヤッ、ダメェ~……ドクドクッ……ウッウゥッ~……すごい、いっぱい、熱い……
我慢の限界に達したペニスは膨れ上がり、満足の証を外に吐き出そうとして腰を引くと彩は抜いちゃ嫌だと叫んで尻を突き出すものの、温かい精液は背中に迸る。

「動いちゃだめだよ、彩」
鈴口に満足の証を滲ませたまま健志はウェットティッシュを手にして背中と内腿に滲む精液と蜜をきれいに拭き取り、ペニスを拭こうと新たなウェットティッシュを手にすると、
「拭いちゃダメ。彩がきれいにしてあげる……」
淫蕩な笑みを浮かべてしゃがみ込み、滑りを帯びて宙を睨んだままのペニスをパクリと口に含む。
ジュルジュルッ……ズズズッ……音を立てて滑りを舐め取り、頬をすぼめて吸い取った彩は恥ずかしそうに朱に染めた頬を背けようとする。
抱き起した彩とキスを交わした健志は眩しそうに彩を見つめ、見つめられる彩は、健志が吐き出したモノを舐めたも同然だよと悪戯っぽく笑みを浮かべる。
「構うもんか、彩とオレのモノが混じってるんだからな……時間は大丈夫??色気のない事を言って申し訳ないけど」
「そうだ……もうこんな時刻。帰んなきゃ……近くまで送ってもらえる??」

キャミソールだけを身に着けた彩は助手席に座り、無毛の股間をチラチラ見せつけながら帰路につく。
「今日はありがとう。この次も彩から連絡するね」
「連絡を待ってる。次は、もっとエッチでスリルに満ちた事をしよう。彩にとって便利で都合の良い男になりたい」
スカートと上着を着けた彩が指示する場所で降ろした健志は、振り返ることなく立ち去り、ポケットから取り出したショーツとブラジャーに顔を埋めて大きく息をする。