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堕ちる

幸子の悲劇-1

「ただいま」
「お帰り、疲れただろう。夕食の用意も出来ているしお風呂もすぐに入れるよ」
「お風呂に入る・・・来ないで、一人で入りたいの」
分かったよと答えた新田は帰宅後の瑞樹に触れようともせずにバスルームに向かう後ろ姿を見つめる。

秘密カジノの受付を担当する瑞樹も、今日の紗耶香のようにカジノで背負いきれない借財を抱えて身体を提供する準備のための調教と称する場に立ち会うこともある。
紗耶香は新田がスカウトした女性だという事は知っているし罠にはまるところから見ているだけに平静ではいられない。
OLとしてキャリアを積んでいた瑞樹も新田の仕掛けた罠にかかってクラブに身体を預けることになったが、一度も娼婦のような事はしないまま受付業務に就き新田に愛されて暮らしている。
新田と紗耶香が身体を重ねていないわけがなく、それは仕事と割り切っていても嫉妬の気持ちもあるし同性として紗耶香の辛い気持ちもわかるだけに、帰宅早々にキスを求める気にならないし穢れているような気がして汗と一緒にそれらを洗い流すまでは愛する新田には触れてほしくない。
紗耶香に対する気持ちを汗と一緒に流して新たな気持ちで新田に寄り添うのが調教に参加した時の常である。

心地良いシャワーを全身に浴びて目を閉じると複数の男性と女性を相手にして悦ぶ紗耶香の姿が思い出される。
新田がこれと見込んで罠にかけた女性なので身体で支払いをすることになっても他人が想像するほど悲しむ事はなく、むしろ楽しみ感謝さえしてくれるかもしれない。
そんな事を思い浮かべながら熱めにした湯をかけてバスタブに浸かり目を閉じる。
新田と出会わなかったらどんな生活をしていただろう。
あの時のまま仕事を続けていたら・・・望んでいた結果を得ることが出来ただろうと確信できる。
今は不幸なのか・・・否。新田に愛されて過ごす今は幸せ。仕事を続けていれば今とは全く違った幸せがあっただろうと思うもの後悔する事はない。
紗耶香はどうだろう・・・罠にかけた新田も紗耶香の幸せを望んでいる事は分かる。
紗耶香が思い描いていた幸せではなく、心の内に潜んでいた性的好奇心をあからさまにして本人が気付いていなかった幸せの形を提供すると同時に、新田も幸せのオコボレを頂戴するという事で瑞樹もそうなる事を望んでいる。

「可愛いよ・・・キスさせてくれる??」
「うん、貴男のキスが好き・・・それに騙されて、こんな事になっちゃったんだけどね」
「オレは瑞樹を騙したか・・・そうか、そうだな。騙してでも瑞樹と付き合いたかった」
「悪かったと思ってる??・・・ウフフッ、貴男の困ったような表情が好き。自信満々で嫌な男だから」
デニムのショートパンツに新田の青いシャツをラフに着こなした瑞樹は悪戯っぽく瞳をクルクル動かしながら困り顔を覗き込む。
瑞樹の腰に手をかけて引き寄せ、腿を跨ぐようにして座らせる。
「嫌なことを言うのはこの口だな。しゃべれないようにしちゃうぞ」
言い終わるや否や唇を重ねて瑞樹が感じているであろう紗耶香への思いを吹っ切らせるために激しくキスをする。
「ハァハァッ、激しい・・・優しいよね、女はそんな貴男に騙されちゃう。紗耶香さんとの事を忘れさせようとしてくれたんでしょう??お風呂に一人で入りたいと言っても気持ちを忖度してくれるしね・・・」
「買い被るなよ、オレは瑞樹に嫌われたくないだけだよ・・・それより、お腹が空いてないの??」
「そう言ってくれるのを待ってた。お腹はペコペコ・・・好い匂いがするんだもん」

テーブルにはローストスペアリブ、ハッシュドポテトなどと一緒にシャンパンクーラーで冷やされた白ワインが用意されている。
「貴男は頑固だよね。どんな時でもワインは白、赤よりもキンキンに冷えた白が好きなんでしょう。私は貴男のせいで赤ワインの味を忘れちゃった」
「スペアリブをローストする前に赤を使ったから許してもらえるかな??・・・オレもお腹がペコペコ。座って・・・」

「美味しい・・・キリッと冷えたワインがスペアリブを引き立ててくれる。料理上手な男性って格好いいよ」
「前にも言ったけど料理に限らず家事全般クリエイティブな仕事だと思ってる。料理は献立を決めて食材を整える、あるいは食材に合わせて献立を決める。調理しながら不要なものを片付ける段取りの良さは会社での仕事にも通じると思うし掃除なども同様だと思う」
「うん、一時期、流行った右脳、左脳云々ってのに通じるよね。料理は右脳を使う作業だと思うから左脳を使って仕事をする人には気分転換になると思う」

食事を終えた新田は部屋の灯りを消してアロマライトを点け、イランイランをベースに調合してもらった妖艶で濃厚なオイルを垂らす。
ソファに座る新田に寄り掛かった瑞樹は延ばした足を反対側の肘掛けに載せて目を閉じる。
「エッチな気分になっちゃうね、この香りは・・・クククッ、何を見てるの??」
「目を閉じてもオレが何をしているのか分かっちゃうんだね・・・瑞樹のムッチリあんよを見ている。デニムのショートパンツが似合ってるよ」
「ウフフッ、貴男を篭絡するのは簡単・・・って、女に思わせるのが上手。私も紗耶香も見事に食いついた」

たくらみ

その2

「ねぇ、おいでよ。汗をかいたでしょう??背中を流してあげる」
「汗はかいてないよ。ラガヴーリンが気に入ったから、飲みながら待っている」
「恥をかかせる気・・・子供みたいなことは言わないで早くおいで」

脱衣所には二枚のバスタオルが並び、片方には男物のボクサーパンツが封を切られないまま置かれ、もう一方はタオルの下から真っ赤な下着が覗いている。
ウィスキーを用意されていたこともあり、すべてが用意万端に整えられているのを見ると苦笑いを浮かべるしかない。
「入るよ・・・おっ、可愛いな」
灯りを点けることなく窓から忍び込む月明りの中で泡に包まれた美沙は上気した顔だけを出してにっこり微笑み、バスルームは華やかな花の香りで満たされている。
「休みの日は昼間からバブルバスのアワアワに包まれてのんびり過ごすの。花の香りと温めのお湯が日頃の疲れを癒してくれるんだよ。今はデートに誘ってくれる人もいないしね・・・」
「窓も大きいし前が開けているから陽を浴びて気持ちいいだろうな・・・」
「どう??羨ましいでしょう??お風呂に入りに来てもいいよ、歓迎してあげる・・・本気だよ」
「うっ、うん、考えとくよ。ノンビリ風呂に入りたくなったら頼もうかな??」
「ウフフッ、いいよ・・・心も身体もリラックスして疲れを癒すにはバスタイムと睡眠を大切にしたいから分不相応かもしれないけど、この部屋を選んだの。バスルームとベッドが自慢なんだよ。もっとも、この部屋に他人を迎えるのはあなたが初めてだけど・・・嬉しい??」
「えっ、あぁ、嬉しいよ・・・バスタブは足を延ばして入れるんだ、好いね・・・一緒に入ってもいいんだね??」
「あっ、ごめんなさい。向かい合うのは恥ずかしいから私を腿に乗っけてくれる??」

美沙を腿に乗せて泡で身体を隠した男は両手をバスタブの縁に乗せて直接触れることを避けようとする。
「気持ちいぃな・・・花の香りに包まれて穏やかな気分になる」
「穏やかな気分??本当なの??ハダカンボの私を目の前にしても興奮しないの??それって、私をバカにしてない??・・・こうするとどんな感じ??」
美沙は掴んだ男の両手を胸に導いて押し付け、下半身を艶めかしく蠢かす。
「誘導されたからじゃないよ、美沙の魅力に我慢できなくなった」

美沙に誘導された両手で胸の膨らみをヤワヤワと揉み、首筋に舌を這わせて息を吹きかけ耳朶を甘噛みする。
二本の指の間に乳房の先端を挟んだまま膨らみを揉みしだくと美沙の口から甘い吐息が漏れて男に背中を預けて寄り掛かる。
「気持ちいい・・・あなたが誘ってくれないので私から、はしたない女は嫌い??」
「ごめん、失敗を重ねて素直になれないんだよ。大切なものを欲しいって言う勇気を失いかけていた」
「そんなことを・・・ごめんなさい。抱いて・・・続きはベッドで、ねっ・・・」

独り暮らしの女の部屋に不釣り合いなほど大きなベッドで一糸まとわずに美沙は俯せで横たわり、男の品定めを待つかのように身じろぎもしない。
染み一つない白い肌は柔らかい曲線を描いて芸術を理解しない男でさえも美しさに唾を飲む。
見るだけで愛おしさが募る白い肌に手を這わせて擦り、美沙の口が甘い吐息を漏らすと指先と爪の背が脇腹を刷くように撫で上がる。
産毛が一本一本逆立つような愛撫は微かに漏らしていた吐息を喘ぎ声に変化させ、男の視線は足指を曲げたり伸ばしたりと切なげに堪える様子に見入る。
膝の辺りから腿の付け根まで内腿を撫でると新たな愛撫を求めて腿が自然と開き、滲み出た蜜がキラキラ光る割れ目が姿を現す。
引き寄せられるように男の舌が尻の割れ目をなぞると、ヒィッ~と艶めかしい声を漏らして割れ目を閉じ、俯せから仰向けに体勢を変化させる。

股間はしどけなく開いて蜜の滴りをあからさまにし、昂奮する美沙は息をするのも苦しそうに腹部を上下させる。
股間を見つめて内腿を撫で、鼠経部を親指が擦ると、
「だめっ、我慢できない・・・入れて、あなたが今日まで待たせるから悪いの・・・我慢の限界、だめっ??」
「いいよ、入れるよ。オレもこれ以上我慢できない」
ペニスを摘まんだ男は割れ目に擦りつけて十分に馴染ませ、霞がかかったような美沙の瞳を見つめて、いいねと一声かけて腰を突き出す。
ズブズブッと音を立ててペニスがバギナに没すると、
「アァッ~、来る・・・あなたが欲しかったの・・・ウググッ、きつい、しばらくこのままで・・・」
男は肘と膝で身体を支えて体重をかけることなく優しげな視線で見つめ、恥ずかしそうに頬を染めた美沙が目を閉じると髪を撫でて頬を擦り、そのまま唇を重ねる。

互いに憎からず思い内心求め合っていた二人は、セックスを覚えたばかりの男女のように技巧を凝らすことなく繋がっているだけで身体も気持ちも満足してあっけなく果ててしまう。
一度、身体をつなげて満足すると惹かれ合っていた二人の事、自然な振る舞いでゆったりと流れる時間に溶け込んでいく。

カーテンの隙間から入り込む陽の光が壁で揺れ、眩しそうに眼をすがめた男は足を絡ませて腕を抱きかかえるようにして眠る美沙を起こさないように腕と足を抜き取ろうとする。
「だめ、離れたくない。もう少しこのままでいて・・・」
目覚めて幸せだなぁと思うのは、好きな女の肌に触れているのを感じる時。

<<<おしまい>>>

たくらみ

その1

「お代わりを作る??」
「それじゃ最後の一杯はグリーンティフィズを・・・」
「ガムシロ抜きのクラッシュアイスでね・・・そうでしょ??」
「うん、悪いね、めんどうで・・・」
「だいじょうぶだよ・・・あきちゃん、もう上がっていいわよ。掃除はしとくから」
「はい、お先に失礼します。柏木さん、ママをよろしくね・・・」
「よろしくったって・・・この一杯でオレも帰るよ」

「看板を片付けちゃうね」
「手伝おうか」
「大丈夫、待ってて・・・」
外へ出るママを追う男の視線は優しく欲望の欠片も見せる事はない。
看板の灯りを落としてシャッターを下ろしたママは疲れた表情で男の隣に座る。
「私も何か飲みたいな、ノンアルコールで、今日は飲みすぎちゃった」
男は上着を脱いでカウンターに入って腕まくりする。
オレンジジュース、レモンジュース、グレナディンシロップ、卵黄をシェーカーに入れて卵黄を混ぜるために強めにシェークしてサワーグラスに移す。
カクテルはグレナディンシロップの赤が落ち着いた色になり、見つめるママは気持ちが穏やかになってくるのを意識する。

「美味いと思うよ、ママ」
「どうかな・・・うん、美味しい、ありがとう。それより店を閉めたからママは止めてくれる」
「いいけど、何て呼べばいい??」
「美沙。美しい沙と書いてミサ。スナはサンズイに少ないって書く方」
「美沙・・・いい響きだね、ママに似合うよ。アッ、ごめん」
「許してあげる・・・ウフフッ、キスしてくれたらね」
美沙は右腿を男の腿に押し付けるようにして困ったような表情を覗き込み、押し付けられた男はムチッとした感触と体温に股間が反応しそうになりグラスを口に運んでごまかそうとする。
気を静めた男が美沙に視線を向けると恥ずかしそうに笑みを浮かべて目を閉じる。
背中に手を回して身体を支えると美沙は首を傾げ、男は静かに唇を合わせて舌先で上唇をなぞる。
唇を離すと美沙は目を開け、瞳が嬉しいと囁き再び目を閉じる。
鳥が餌をついばむように唇を合わせて上下の唇を挟んで舌先がツンツンとつつく。
男の舌の動きに誘われるように美沙の舌が這い出て擦り合ったりつつき合ったりしながら互いの口腔を出入りする。
舌が唇に触れて擦れる感触がペニスの出入りを想像させて欲望を募らせる。

「ウフフッ、思った通りキスが上手・・・このノンアルコールカクテルはプッシーフットって言ったっけ??」
「そうだよ・・子猫の足・・しゃれた名前だよね」
「私のアンヨを撫でてみたい??」
「・・・撫でたいけど止めとく」
「どうして??」
「ミサの店に通うようになって半年。週に1度、来るけど今の関係を壊したくない」
「私に触れたら壊れる??」
「たぶん・・・我慢できなくなると思う」
「我慢しなくてもいいじゃない・・・」
「我慢したくなるほどの好い女・・・大切にしたい」
「本当にそう思っているならズルイ言い方ね。私は壊れてもいいと言ってるのに・・・」
「・・・・・」
「あっ、組み立て式の本棚を買ったのが昼間届いたの。これから家へ来て組み立てを手伝ってくれる??まさか、嫌とは言わないよね」
「・・・分かった。もう一杯、ダブルで水割りを飲もうかな・・・」
「ダメッ、酔ったってゴマカシは通じないよ」


ミサがドアを開けると女性の部屋らしく甘い香りが漂い、一瞬とはいえ入るのを躊躇する。
「どうしたの??女の部屋に入るのが初めてとは言わないでしょう??」
「久しぶりだからミサの香りに満ちた部屋にドキドキするよ」
「そうなの??変に意識しなくてもいいよ。本棚の組み立てを手伝ってもらうだけだから・・・」
「そうだったね、夜も遅いし・・・いや、早い朝かな??どっちでもいいや、早く片付けちゃおう。オレも男だから変な気持ちになるとマズイしね」
「いいよ、変な気を起こしても。組み立てのお礼代わりに・・・ウフフッ、冗談だよ。本気にしないでよ」
男はがっかりしたような安心したような、なんとも表現のしようのない苦笑いを浮かべて組み立てに取り掛かる。

「2人ですると簡単だね、組み立ても・・・」
「そうだね・・・今、何時??」
「女の部屋で時刻を気にするのは失礼だよ。待ってる人がいるの??」
「いや、いないよ」
「よかった・・・水割りを飲みたいと言ったよね??用意するから待ってて」

「このウィスキーだけど知ってる??」
「ラガヴーリン、名前だけは聞いたことがあるよ。個性的なウィスキーだって聞いてる」
「私も飲んだことがないけど、あなた好みのウィスキーかなと思って用意しといたの。グラスと氷、ミネラルウォーターは直ぐに持ってくるから」
「ありがとう・・・」
「ゆっくり飲んでて・・・・ちょっと、失礼するね・・・」
わざわざラガヴ―リンを用意してくれたと聞いた男は、美沙の真意を測りかねて期待と共に困惑でアルコールの回りが早くなる。
入浴の準備をする音が聞こえてくると水割りを飲むピッチが速くなり宙を睨んで息を吐く。

お伽話

心花 -33

「オレもミカが大好きだし大切に思ってる」
典哉の好きだという言葉を聞くとまたしても心が騒めき、時間の経過と共に愛おしく思う気持ちが強くなる。
仕事でキャリアを積むのは大きな目標のためであり、同性の同僚や学生時代の友人の恋愛や趣味の話を聞いてもしたいことを我慢することは苦にならなかった。
フミヤに抱かれる今はそんな思いが揺らぎつつある。

「可愛がって・・・気持ちよくなりたいの。すべて忘れてフミヤのことだけを考えていたい」
真っ赤なTバックショーツだけを身に着けた心花の白い肌はわずかに朱に染まって色っぽく、しどけなく開いた唇が囁く言葉は典哉の恋心をくすぐり言外に含む意味をあえて考えないようにする。
仰向けに横たわる心花の下腹部でTバックが隠し切れない恥毛に指を絡ませて引っ張ったり左右に揺らしたりしながら息を吹きかけると、
「イヤァ~ン、私の身体で遊ばれても気持ちよくなっちゃう」
「ミカが気持ちよくなってくれてるのが分かるよ。赤いショーツが褐色に変色してる・・・クククッ、スケベなミカは可愛いな」
「いや、そんなことを言わないで・・・フミヤが気持ちよくしてくれるから嬉し涙を流しちゃうんだよ、私がエッチだからじゃないの」
「そうか・・・じゃぁ、こんな風にしたらどうかな??」
「ヒィッ~、そんな事を・・・アウッ、クゥッ~、たまんない」
Tバックの前部に口を合わせて唾液をまぶし、こねるように嘗め回して舌先でつつく。
割れ目に沿って舌を上下し、コリコリとした感触のクリトリスを甘噛みして温かい息を吹きかける。
グチャグチャ、ベチョベチョ・・・ショーツ越しの濁った音は心花の女の部分が嬉し涙と共に流す快感の証。
Tバックショーツの形状に沿って指を這わせ、尻の割れ目に食い込むのを確かめた典哉は、
「こんなに食い込んで気持ち悪くないか??」
「残念でした、Tバックは普段も穿いてます。パンツスーツの時はフルバックは勿論、ハーフバックでもシルエットが見えてエロくて恥ずかしいでしょう・・・パンツスーツの時、Tバックは常識、ノーパン派の女子は別だけどね」
「それは失礼しました・・・アッ、スケベなミカのことだから尻をクネクネさせて善がってるんだろう??ちがう??」
「クククッ、たまにはね・・・バカッ、そんな事あるはずないでしょう。早く、焦らさないで、ねっ」

ショーツの縁を指でなぞり、手入れの行き届いた恥毛は普段からTバックを穿くためだったのかと納得する。
指の跡を追うように会陰部に舌を這わせてビーナスの丘を手の平で圧迫する。
「そんなことをされたら、起きたばかりでトイレに行ってないのに・・・アァ~ン、それがいい。温かくて気持ちいぃ」
再び股間を貪るように大きく開けた口で覆い温かい息を吐きかけてショーツ越しにベロベロと舌を這わす。
股間を舐め乳房を揉んで先端を摘まみ、両手が肌を這いまわる。
「クゥッ~・・・ダメ、だめっ、こんな事って・・・アウッ、イヤァ~ンッ・・・」
典哉の髪を掴んで快感を堪える心花の頬は上気し、離れちゃダメとでもいうように胴を挟んだ両足を背中で絡ませる。
唾液と滲み出た愛液が混じり、それを吸い込んだ真っ赤なTバックショーツは赤褐色に変色して卑猥な香りを撒き散らす。
「フゥッ~・・・好い香り、ミカの匂いがする。熟した果物の香りに似ているよ」
大きく息を吸いこんだ典哉は如何にも気持ち良さそうに顎を突き出して目を閉じ、感に堪えぬとも揶揄いとも取れる言葉を漏らす。

いやっ・・・一言叫んだ心花は仰向けから俯せになり、
「やっぱり嫌な男。こんな男に誘われるように仕向けた私はバカな女・・・クククッ、この格好じゃアソコを弄ったり揶揄することはできないでしょう??」
「その代わりこんなことが出来るよ」
Tバックでは隠すことも出来ずに剥き出しの尻の張りを確かめるように撫で、心花が気持ち良さそうな吐息を漏らして目を閉じると割れ目をムギュッと開いて窄まりをあからさまにする。
「いやっ、やめて、恥ずかしい・・・そんな処は自分でも見たことないのに」
「クククッ、鏡を床に置いて股を開き、尻の穴を観察してみるか??用意しようか??」
「本当に嫌な男。嫌いになるよ」
「それは困るな、こうするとどうだ??嫌いになるか??」
ピシッ・・・打たれた尻は小気味いい音を立てて赤い指の痕を残す。
「可哀そうに、こんな痕を残して・・・」
典哉は尻に残る指の痕をなぞり、チュッと音を立てて唇を合わせる。
「お尻を打たれたのにアソコがキュンってなっちゃった・・・ねぇ、入れて。いいでしょう??」

典哉が手を尻に添えて合図すると、
「犬の格好で犯されるの??いいよ、思い切り突いて・・・フミヤの女だって身体に印をつけて欲しい」
Tバックショーツをずらして蜜を滴らせる源泉にペニスを擦りつけて馴染ませ、グイッと腰を突き出すとズブズブッと音を立ててあっけなく姿を没してしまう。
「ウググッ、クゥッ~・・・きつい、突いて、何も考えられなくなるくらい激しくして・・・壊れてもいいの。お前はオレの女だって言って・・・早く、言って」
「ミカ。ミカはオレの女だ、オレから離れるんじゃない」
「アァッ~ン、嬉しい、私はフミヤの女。もっと荒々しく・・・」
パンパンッ、腰を激しく前後して股間を打ち付ける。
「ウガガッ、ウグッ、グゥッ~・・・いぃ、気持ちいい。逝っちゃう、逝っちゃうよ、いいの、気持ちよくなってもいいの・・・」
「オレもだ、我慢できない。ミカのココが熱い、火傷しそうなくらい熱いよ。ウネウネ蠢いてオレのモノを奥へ引き込もうとしてるようだよ・・・逝くよ、一緒に逝くんだよ」
「ほんとう??私は何もしてないのに・・・きつい、出して。私の中にいっぱい出して・・・ウグッ、クゥッ~・・・・・ハァハァッ、恥ずかしい」
力なくベッドに突っ伏した心花は満足した証拠に口元と目元に柔らかな表情を残して目を閉じ、歓喜の極まりで男汁を吐き出して肘と膝で身体を支える典哉の愛情を確かめる。

「そんなことをしたら抜けちゃうよ」
「ウフフッ、そうなの??私を気持ちよくしてくれたモノに挨拶をしただけなのに」
「満足して小っちゃくなっちゃったからね、すぐに抜け落ちちゃうよ」
「男の人は可哀そう。女はね、好きな男の人の腕の中ならくすぐったいと思わず、すぐにもう一度、天国に駆け上がれるんだよ」
「神様は平等じゃないよな・・・」
後戯代わりの睦言を交わして身体だけではなく気持ちの火照りを冷ました二人はシャワーで汗を流し、チェックアウトの準備をする。
「ねぇ、聞いてくれる??」
「なに、どうしたの??」
「今日は一日デートしてくれるでしょう??」
「勿論だよ。何かしたいことや行きたいところがある??」
「そういう事じゃないの。今日、別れるときにフミヤの連絡先だけ教えてくれる??」
「ミカの連絡先は教えてもらえないって事か、どうして??」
「ごめんね、わがまま言って・・・私は今まで仕事でキャリアを積むことに頑張ってきた。仕事で自信を失いかけた時フミヤに出会ってこうなったの、すごく幸せな気分でいるよ。でも、フミヤとの付き合いを優先していいのかなって思っちゃったの。フミヤとのことも仕事も両方大切にしたいんだけど、それには少し時間が必要な気がするの・・・すごく我儘なことを言ってるって自覚はあるんだけど許してもらえれば嬉しい」
「分かった。いいよ、連絡をもらえるのを待ってる。これまで頑張ってきた仕事と同じほどオレの事を考えてくれるだけでも嬉しいよ。ミカがどんな結論を出しても恨まないし、オレはミカの結論に味方するよ」
「ありがとう。でも、そんな言い方しないで・・・必ず連絡するから、今はフミヤに惹かれすぎてるから、仕事とフミヤを同じように大切に考える時間的余裕が欲しいだけなんだから・・・待っててくれる??」
「あぁ、待ってるよ・・・それじゃ行こうか。お腹がすいたよ。美味いものを食べようよ」
「うん、ありがとう・・・キスして」

                                         << おしまい >>

お伽話

心花 -32

典哉は肘と膝を支えにして不必要に体重をかけることなく覆いかぶさり、ムッチリと張り出した腰や腿の外側を手の平が熱を感じるほど強く撫でて、柔らかな内腿を指先や爪の背で優しく擦り羽化登仙の境地に誘い込んでいく。
「ウッ、クゥッ~・・・いぃ、気持ちいぃ」
押し殺したように漏らす声は肌を刺激される快感だけではなく、心の内まで愛撫されているような心地良さを伴い身体の蠢きは手の動きに同調していく。

手による愛撫に唇が加わり、両手が脇腹を撫でるとベビードール越しに舌と唇を下腹部から鳩尾を経て胸の谷間まで這わせる。
「ベビードール越しの愛撫もいい感じ。物足りなさが心も身体も敏感になるような気がする」
「クククッ、赤いベビードールが赤褐色に見えるまでベチョベチョに舐めちゃおう・・・ミカが気持ち悪い変態は嫌いって言うまで」
「アンッ、フミヤなら気持ち悪い変態でもいいよ。グチャグチャッ、ヌチャヌチャに舐めて、私もエッチなスケベになりたい」

乳房の麓を鷲掴みにして先端に向かって揉みしだき、ピンクの突起物を甘噛みすると典哉の髪を掴んで襲い来る快感を堪える。
アウッ、クゥッ~・・・悲鳴のような喘ぎ声を漏らした心花は髪を掴んでいた手を典哉の興奮の証を求めて股間に伸ばす。
「ダメだよ、ミカ。変態のオレのモノを触ろうとしちゃ・・・罰を与えなきゃいけないな」
「そうなの??久しぶりに男の肌に触れてるのに触っちゃダメなの??かわいそう・・・痛いことはしないでね、慣れてないから」
慣れればどんなことをしたくなるのだという言葉を飲み込んで、
「痛いことはしないよ。ミカの視覚を奪っちゃうだけ」
ベビードールを引き剥がすように脱がせて目隠しする。
「怖い・・・Tバック一枚にされた上に見えない、何も見えないの」
「そうだよ、視覚を奪われたミカは状況を理解しようとして視覚以外の感覚が鋭敏になる、いずれ分かるからね。ミカ、ベッドを降りるよ・・・いいね??」
ハァハァッ・・・息を荒げる心花は苦しそうに肩と腹部を上下し、典哉の手が導くままベッドを降りて数歩移動する。
「まさか・・・また窓際に立たせるの??今日は日曜日で今は朝、絶対に公園に人がいるはず。オッパイを見られちゃう、いや・・・許して、ハァハァッ、息をするのが苦しい」
「大丈夫だよ、オレがミカに変なことをするわけがないだろ・・・手を伸ばしてごらん」
目隠しをされた心花は典哉に握られた右手を恐る恐る伸ばしていく。
「ヒィッ~、いや、窓のそばにいる。窓ガラスに触れた。いや、いやっ、見られちゃう・・・」
「分かるだろ、感覚が敏感になって指先に触れたモノが何か見なくても理解できる。恥ずかしいな・・・大きな声を出すと誰かに聞かれちゃうよ」
ハァハァッ、怖い・・・ますます息遣いが荒くなり、倒れこみそうになる心花を背後から抱きしめ、逃れようと抗う胸を揉みしだきながら二本の指の間に乳首を挟んで乳房と先端のすべてに刺激を与える。

「ミカはスケベだな。尻をクチュクチュ動かすからオレのモノが気持ちよくて大きくなっちゃうよ」
抗うのをやめて下半身を典哉に押し付けると熱くて硬い棒が尻の割れ目に嵌まり、ヒッ、いやンと艶めかしい声を漏らす。
「イヤッ、フミヤはスケベ。熱い棒が尻の割れ目に挟まってる・・・あんっ、オッパイをそんな風にされたら我慢できなくなっちゃう」
ここはどうなっていると言って伸ばした指はTバックに忍び込み、火傷しそうなほど熱いぬかるみに没して、クチュクチュッ、ヌチャヌチャと卑猥な音を奏でる。
「いやン、やめて。恥ずかしい音がする・・・独りエッチの時だって嬉し涙を流すだけでこんなに恥ずかしい音は立てないのに」
「ほう、そうなのか。ミカは毎日毎晩オナニーで独り寝の寂しさを紛らしていたのか・・・そうか、スケベだと感じてたけど、オナニーのせいだな、ふ~ン、そうなんだ」
「そんな事より本当に見えない??独りエッチをフミヤに見られるより恥ずかしいし気になる」
「本当か??ミカは好い女だし仕事もできる。後ろ姿の凛とした様子を見ると身体のケアも気遣ってる。本当は知らない人に見せたいほど自慢なんじゃないか??」
「いやっ、そんなことを言わないで。そんなことを思った事はないもん、ねぇ、恥ずかしいからベッドで・・・ねっ」
「まだだめだ、ミカのことを誰かに見せたりしないよ。ミカはオレだけのモノだからね」
「そうなの??私はフミヤの女なの??信じる、フミヤの言葉を信じる」

「ヒィッ~・・・脱がせちゃ嫌っ、窓際でスッポンポンになりたくない」
Tバックショーツに指をかけて尻を滑らせるように引き下ろすと心花は悲鳴を上げてその場で蹲ろうとする。
ミカ・・・厳しく叱声すると諦めたように抗うことをやめて典哉の手に縋って立ち上がる。
「ごめん・・・目隠しを外すよ・・・どう??大丈夫??見える??」
「えっ・・・心臓が爆発してしまうかと思うほどハラハラドキドキしたんだから・・・私は鏡の前で公園にいる人に見られないかと心配してたの??ウフフッ・・・涙が出てきちゃう、どうしてだろう??」

昨晩、目隠しをされて痴態を曝したことが思い出される。
羞恥と快感が混然となって自分が何をしているのかも分からないほど劣情を滾らせた。
これまで付き合った男たちとの事は思い出すのも癪だし、友人や知人が男たちの噂を楽しそうに話すのを聞くのも時間の無駄だと思っていた。
典哉に惚れたと確信が持てないものの惹かれていくのを自覚する。
このまま付き合うことになれば仕事よりも大切な存在になるかもしれない、それでいいのかどうか心が騒ぐ。

そんな心花の気持ちを知ってか知らずにか典哉はわずかに頬を伝う涙を唇で拭い、
「バカだな、オレがミカを苛めるはずがないだろう」と囁いて唇を重ねる。
典哉の髪に指を絡ませてクシャクシャにしながらむさぼるようにキスをする。
「ベッドに行くよ」
典哉に抱きかかえられてベッドに運ばれ、優しさを滲ませた瞳に見つめられると恥ずかしくて目を閉じる。
「フミヤが好き・・・優しくしてね」