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お伽話

心花 -3

心花の額に掛かる髪を整えた男が顔を近付けていくとハァハァッと息を荒げながらも視線を外すことなく見つめ返す。
「久しぶりなの、優しくしてね・・・」
男はチュッと音を立てて額に唇を合わせて離れてしまう。
「あぁ、バカにしてる。
キスしたくなるほどの魅力を感じないの??」
「夜は長いよ、心花さん相手に焦りたくない。オレは典哉と書いてフミヤ、正しく呼んでもらうのは半分以下かな」
「フミヤ・・・さん。好い名前だと思う。典哉さんと心花、何か通じるものがあるね、そう思わない??」
「思うよ。乾杯しようか・・・バスの用意をしてきてもいいかな??」
「好いよとは言いにくいわね。待ってて、手を洗ってくるから」
心花が姿を消すと同時に風呂を用意する音が聞こえる。

ワインクーラーから取り出したボトルについた水気を拭いてキャップシールを切り取りストッパーを外す。
コルクに指をかけてしっかり握り、ゆっくりボトルを回すとコルクが浮いてくるのが分かる。
なおもボトルを回してコルクが抜けそうになるほど浮き上がってくれば、コルクとボトルの隙間からガスが抜け出るのを待って栓を抜く。
二つのグラスにシャンパンを注ぎ入れて乾杯する。
「美味しい・・・シャンパンとこのバラの花は私のために用意してくれたの??」
「そうだよ。真っ赤なバラの花一輪の花言葉と共に受け取ってもらえたら嬉しい」
「口説き文句と思ってもいいの??・・・ありがとう。真っ赤なバラの花言葉は、あなたを愛しています。一輪の意味は一目惚れって事だよね??違った??」
「そうらしいよ、にわか知識で花屋さんに教わったばかりだから間違いないと思う。それに、シャンパンはシャンパーニュ地方で作られたもので、産地が違えばスパークリングワインって呼ばれるけど、そのシャンパーニュ地方ではシャンパンの泡に幸せがこもっていて、泡がシュワシュワするのは幸せが続くって意味があるらしいよ」
「それは酒屋さんに教わった事なんでしょう??」
「くどかったね、ごめん・・・乾杯しようよ。心花さんとの出会いに乾杯」
「乾杯・・・満月の日のガリガリ君に感謝しなきゃ。それと、さん付けは止めてくれる??ここまできて心花さんは、ちょっとね・・・ミカって呼んで欲しい」
「クククッ・・・ミカ、美しいだけじゃなく好い女」
「ありがとう・・・ねぇ、キスして、誤魔化さないキスが好い。後悔させないでね」

心花は仕事を通じての人間関係や別れて久しい恋人を原因として他人との距離感に悩んでいたが、目の前の典哉に対しては自分から距離を詰めようとしている事を意識する。
なぜだろうと自問すると氷のように固まりつつあった気持ちが、典哉の笑顔で少しずつ氷解していく事に思いを巡らす。
屈託のない笑顔は北風と太陽のイソップ寓話のように心花の気持ちを解きほぐし、典哉に会った翌日から他人を信じる気持ちが強くなったような気がする。

向かい合って座っていた典哉は伸ばした両手を左右に開き、心花は誘われるままに立ち上がって左膝に座る。
「ねぇ、優しくしてね。男性とこんな事をするのは久しぶりだから」
無言の典哉が左手を背中に回して心花を支え、右手が頬を擦ると、
「ミカって呼んで・・・お願い」
典哉が優しく微笑んで、
「ミカ、可愛いよ」と囁くと口元を緩めて目を閉じる。

男は視覚で恋をして女は聴覚で恋をするという。
典哉の可愛いよという声で目くるめく悦びに包まれる心花は、目を閉じて耳に残る余韻に酔いしれる。
典哉は頬を紅潮させて目を閉じる心花の美しさにときめき、心の昂ぶりのままに唇を重ねる。
二度三度と啄むように唇を合わせて心花の反応を確かめ、唇を挟んで舌先でつつき迎え入れようと唇が開くと舌を侵入させる。
舌を重ねて擦り、性急と感じさせないように絡ませると久しぶりだと言った心花が反応を示して息を荒げて舌が妖しく蠢き始める。
互いの舌が口腔を出入りし、典哉が半開きにした唇を丸めると心花の舌だけが出入りを繰り返す。
「クククッ・・・いやらしいキス。私の舌がチンチンになって女の子に出入りするような感じを味わった。典哉はスケベ、エッチな男は好きよ」
「風呂の準備が出来る頃じゃない??」
「キスが気持ち好いから忘れてた・・・フミヤが先に行って、私も後で・・・ねッ」
嫣然と微笑む心花の容姿は典哉の股間を直撃して服を脱ぐのが躊躇われる。
「オレが先でなきゃダメか??」
「先に行けない理由があるの??・・・ふ~ん、今更照れてもしょうがないでしょう。見せて・・・」

下着も脱いで素っ裸になった典哉の股間には半立ちの象徴がぶら下がり、心花は視線を外す事が出来ずに唾を飲む。
待ってるよ・・・見せてと言いながら見つめるだけで立ち尽くす心花に何も強要することなく、さわやかな笑顔を残した典哉はバスルームに向かう。

フゥッ~・・・バスタブに肩まで浸かった典哉は両足をバスタブの縁に載せて両手を宙に伸ばし、思い切り身体を伸ばす。
「あらッ、リラックスしているね。フミヤにとって、文字通り裸の付き合いを始めてする私は緊張する必要のない女・・・嬉しいわ」
皮肉交じりの言葉にも嫌味な感じはなく、心花の表情は楽し気に笑みが浮かぶ。
「そうだよ。満月の夜に声をかけられた時も懐かしいって言うか、初対面って感じはしなかった。今もオレの腿を跨ぐミカを背中越しに抱きしめるのが自然な気がする」
「クククッ、これでいいの??」
両手で胸と股間を隠した心花は後ろ向きでバスタブに入り、背中を典哉に預けてゴリゴリ押し付ける。
顔をしかめた典哉が背中越しに胸の膨らみを揉み、先端を摘まんで、これでどうだと問うと、
「イヤンッ、そんな・・・卑怯な事を」
「クククッ、お茶目で可愛いな」
耳元で囁くと抵抗は止み、満面に笑みを浮かべて振り返ると同時に目を閉じる。

お伽話

心花 -2

不思議な縁で結ばれそうな女と別れた帰路、夜空で微笑む満月に視線を移すと自然と笑みが浮かぶ。

金曜日の約束を確認した女はオレの手を取り、手の平に心花と書いて、
「私の名前。読める??」
「心花と書いて、どう読むか??幾つか読み方があるけど、みか・・・みかさん??」
「スゴイ・・・正しく呼んでもらったのは久しぶり。同じ名前の人と付き合ったことがあるの??」
「ないよ、たまたま知っていただけ」
「字も読み方も好きなんだけど正しく呼んでもらえないと寂しいよね・・・ありがとう」
ベンチで隣り合って座り、覗き込むようにして相好を崩した表情で見つめられると妙にドキドキして思わず顔を背けてしまった。
「ウフフッ、照れてるの??好い女に見つめられると恥ずかしい??・・・金曜に口説かれるのを楽しみにしてる。これ以上そばにいると口説かれる前に口説きたくなりそうだから帰るね・・・ウフフッ、金曜が楽しみ。今日は、ありがとう」
立ち去る心花の後ろ姿は凛として、見ず知らずの男に愚痴をこぼした事など感じさせずに颯爽と歩いていく。
エルメス香水の残り香はインド洋に浮かぶ孤島で砂浜に寝転がってみる景色を想像させ、スパイシーな爽やかさの中に緑や海の匂いを感じさせる。

心花はどの店の雰囲気に合うかと想像しながら歩いていたものの、揶揄われている事を全く想像していない事に苦笑いを浮かべる。
あれほどの好い女とひと時とは言え楽しい時間を過ごせたことを喜ぶ余裕があるかと自らに問う。
金曜日、心花と名乗った女性が来なくても腹立たしく思うことなくブランコを揺らす事が出来るだろうと結論して空を見上げる。


「ごめんなさい、待たせちゃって」
先日と同じベンチに座って時刻を確かめているタイミングで目の前に立つ心花は、爽やかな笑顔と香りでオレを魅了する。
「心花さんはピタリだよ。私が早く来ただけだから」
「クククッ、この前は確か・・・オレって言ってなかった??」
「今日はまだ酔ってないし、心花さんの魅力に負けちゃってるね・・・焦ってるように見える??」
「ごめんなさい、そんな意味じゃないから気にしないで・・・う~ん、この間の約束って言うか話を忘れてくれる??」
「えっ、どうして?・・・・そうか、そうだよね。ごめん、本気にしたわけじゃないから安心していいよ」
「言い方が悪かった、ごめんなさい・・・今日の私は誤ってばかり。約束だから口説いてもらうんじゃなくて、その気になったら口説いて欲しいの・・・ダメかな??」
「口説く時は本気でって事だね、いいよ分かった・・・そのための時間をもらえるんだろう??」
「うん、もちろん・・・です。ウフフッ・・・」
「食事は済ませた??・・・私も済ませたから、バーに付き合ってくれる??」
「オレの方がいい。あの日以来、あなたの事をオレでイメージしてたから。ダメ??」
「クククッ・・・飲みに行こうか??オレと」
「あぁ、不自然。今のオレは嫌味だよ・・・罰として、もしも私が酔っ払ったら面倒見ろよ、分かった??」
こぼれそうになる笑みを隠すために空を見上げると、先日の満月から右側がほんの少し痩せた月が、上手くやれよと微笑んでくれる。

「少し歩くけど大丈夫??」
「大丈夫、優しい事は分かってたけど気配りをありがとう。ハイヒールでも平気」
数分歩いて、フランス料理とワインの店に入り予約してあった二人用個室に案内される。
ワインに詳しくない男はいつものように料理をオーダーしてそれに合うワインを選んでもらう。
「鴨肉のコンフィは赤ワインの方が合いますが、どうします??」
「今日は何が何でも白とは言わないで任せるよ・・・私にも人の意見を聞く耳があるからね」

「白が好きなんだ。コンフィに合わせて赤は私のためなの??」
「店自慢のメニューだから美味しく食べてもらわないと店にも心花さんにも失礼だからね」
「ワインの飲み方がどうのって講釈を垂れるより好きだよ。好きなものを好きなように飲む、必要があればプロの助言を受け入れる・・・仕事のパートナーもそんな人なら良いんだけどね。あっ、ごめんなさい」

鴨肉のコンフィ、生ハム、野菜サラダ、ピクルスなどを口にしながらワインを飲むうちに二人の精神的な距離が接近し、絡み合う視線に妖しさが混じる。
男は焦りを隠すようにグラスのワインを一気に飲み干して渇きを潤し、胸が締め付けられるような思いに苛まれる心花は最後に残った生ハムを口にする。
「この後の予定は??」
「今日は金曜だからもう少し一緒にいたい。心花さんの時間をオレにくれる??」
「もう少しでいいの??・・・どれくらいの時間??」
男はポケットからカードキーを取り出して心花に見せる。
「クククッ、セクハラだよそれは」
「そうか、そう取られてもしょうがないね・・・場所を替えて飲み直そうよ」
「飲み直しか・・・魅力的な言葉だけど、あなたの下心が気になるし、はいはいって言うほど安い女と見られるてるのかなぁ??」
「その言葉は心外だな。一目惚れ、降参します。飲み直しの機会を与えてください、お願いします」
「ウフフッ、分かった、分かったから、もう止めて」

ホテルのロビーは週末を過ごす人や食事をする人たちでにぎわい、ラウンジで奏でるピアノ曲が立ち寄る人々の表情を和ませる。
男に促されて部屋に入った心花はテーブルを見つめて、エッと驚きの声をあげて背後に立つ男を振り返って顔をほころばせる。
真っ赤なバラの花が一輪とシャンパンクーラーに入ったボトルが二人を迎えてくれる。
「キスしても許してあげる」

お伽噺

心花 -1

「バイバイ・・・浮気しちゃダメだよ」
馴染みの店を出たところで、いつに変わらぬ言葉で見送りを受けたオレは、いつもと同じコンビニに入り冷凍ケースの前に立つ。
美味い酒を飲んでの帰り道、アイスバーをかじりながら空に浮かぶ月を見て歩くのが気に入っている。
最近のお気に入りアイスを探していると、近付いた女子店員が、
「いつものは品切れです。夕方、見た時にはもうなかったんです」
いつだったか美味い酒を飲んだ帰りに必ず立ち寄る店内は他にも客がいる時間帯なのに、その日は、たまたまレジ付近には女子店員しかいなくて、
「飲み屋さんからの帰りでしょう??この甘いアイスが良いんですか??」
「酒を飲んでいる最中は楽しいんだけど、一人歩いて帰る時間は、むなしく感じることもあるんですよ・・・そんな時は、この甘いアイスが寂しさを癒してくれる」
そんな会話をしたこともあって、最近は差し障りのない範囲で挨拶以外の言葉も交わすようになっている。
他のレジが空いていても彼女がいるレジに並ぶこともある。

ガリガリ君を手にしてレジの前に立つと、
「今日から700円以上で、クジを1回引けますよ」
「う~ん、それじゃ、このビッグフランクを5本ください」
「えっ、アッ、ごめんなさい・・・余計なことを言っちゃいました・・・いいですか??・・・それでは、クジを1回引いてください」
「じゃぁ・・・これでいいや」
「開けますね・・・当たり、キャラメルが当たりました。取ってきます」

新手の押し売りに掛かっちゃったな・・・と、思いながらも不快な感じはなく、棚に向かう女子店員の後姿を追う。
「これです。キャラメル・サレ・・・美味しいですよ。私は好きです、これが・・・」
じゃ、プレゼントするよ、と言っても受け取らないし、次の客が近付いてきたので店を出る。

ガリガリ君をかじりながら、空を見上げると真ん丸な月が優しく微笑みかけてくる。
月に住むと言うウサギを探しながら、ゆっくり歩いていると靴音が近付いてくる。
コツコツコツッ・・・ハイヒールらしい靴音が大きくなるにつれて、グリーンノートの香りが鼻孔をくすぐる。
コツッコツッ・・・近付いてくる女性が不快に感じないように、そっと横を見ると、茶目っ気を感じさせるクルクル動く瞳がオレを見つめている。
好い香りですね・・・なんとも間抜けた言葉が口をつく。
「良かった・・・お気に入りのエルメスの香水なの。私には、そのアイスが魅力的なんだけど・・・」
「かじる??・・・良いよ、どうぞ」
「ガリッ・・・うぅ~ン、冷たくて美味しい・・・その袋は何が入ってるの??」
「これっ??・・・フランクフルトソーセージだよ」
「それを、待っている人がいるの??」
「いないよ。700円以上買えばクジを引けるって言うから買っただけだから」
「食べたいな・・・お腹が空いちゃった」
「この先の公園のベンチに行こうか・・・あっ、大丈夫。何もしないよ。ソーセージを食べるだけだから」

酒屋の前の自動販売機で紅茶を買って言葉を交わすこともなく無言で公園を目指す。
吐く息に混じるアルコールの匂いと、お気に入りだと言う香水の香りに、女が仕事で頑張った昼間の疲れを感じて心が穏やかになってくる。
チラッと女の表情を盗み見ても、初対面のオレを警戒することなく、なにやら楽しげに歩いている。
昼間は母親に連れられた幼児やボール遊びに興じる男児でにぎやかな公園も、夜の帳が下りてガーデンライトの明かりに照らされるこの時刻は、人っ子一人見ることもなく不気味にさえ感じる。
公園の入り口が見える奥まで進み、ベンチに並んで座る。
プシュッ・・・プシュッ・・・女はコーラを、オレは紅茶のプルトップ缶を、音を立てて開ける。

「どうぞ・・・」
「ありがとう、変な女だと思ってる??」
正面を向いたまま、ソーセージを一口食べた女が問いかける。
「初対面の男がかじってるガリガリ君を食べる女子はいないだろうな・・・そう考えると、確かに変わってるね」
「仕事で失敗しちゃったの・・・愚痴を言いたいんだけど、知り合いには弱みを見せたくないし・・・つまんない意地みたいなもんだけどね。普段、男になんか負けないって突っ張っているから、愚痴もこぼせないの・・・」
「そうか、いくら美しい人でも名前も知らない人に慰めや励ましの言葉を掛けるような事は出来ないけど愚痴を聞くだけなら出来るよ。欝々とした気分で内向するより、発散した方が良い時もあるだろうからね」
「美しい人・・・お世辞って好きじゃない」
「・・・何があったのか知らないけど、自分の美しさを知っているのに拗ねたような事を言う人は好きじゃないな」
「ごめんなさい・・・愚痴を聞いてくれる??相槌も助言も必要ない、あなたの言う通り吐き出したいの、すべてはそれから」

今日の仕事の失敗、これまで仕事の成果を正当に評価されなかった事、友人や昔の恋人との関係など吐き出せずにため込んでいた不満をぶちまけた女はオレの顔を覗き込む。
「どう、嫌な女でしょう??・・・助言は必要ないけど感想を聞かせてくれる??」
「あなたが頑張ってるのはよく分かったよ。ほんの少しだけ息抜き出来ると良いね」
「そう思うんだけど、正当な評価をされない悔しさで次もまた頑張っちゃう・・・クククッ、悪循環ね。冷静に考えてみると、私に対する他人の評価は正当なものかもしれない」
「間違えてないよ、きっと・・・オレはそう思う」
「どうして??私の事を何も知らないのに」
「詳しくは知らない。でも、美人だって事は知ってる。それだけで十分だろう」
「ウフフッ、私を口説いてる??」
「口説いたりしないよ。美しい人が弱ってる時になんとかしようなんて、さもしいことは考えないよ」
首を傾げてオレの言葉の意味を忖度していた女は破顔一笑してオレを見つめる。
「落ち込んでなければ口説くの??・・・提案があるんだけど、金曜日の同じ時刻、この場所で口説いてくれない??」
「チャンスを与えてくれるんだ。たとえ雨っぷりでも口説きに来るよ」
「ありがとう・・・久しぶりに本心から笑えた。金曜日を楽しみにしてるね」

誕生日

誕生日 -7

割れ目の縁に両手を添えて大きく開いたアユは、人差し指で小陰唇が作る溝を撫でる。
「アンッ、気持ち良い・・・ビラビラはね、ほんの少し痛いくらいにされるのがいいの。あなたがベロンって舐めて、その後してくれる甘噛みが痛痒くて気持ち良いんだよ・・・見てる??エッチでスケベな私を見てる??」
「あぁ、見てるよ、アユが独りでこんな事をしているとは思わなかったよ」
「独り寝の夜にオナニーするような女は嫌いになる??・・・私は女、しばらく忘れていた事を思い出させたのはあなただよ。あなたに会わなければ、こんな事をしなかったのに・・・」
「嫌いになんかならないよ。成熟した男と女がセックスしたくなるのは当然だよ。神様がそういう風に決めたんだから・・・アユがオレと会って忘れていたセックスを思い出したって言うなら、こんな嬉しいことはないよ」
「ウフフッ、女であることを思い出した私の本性を見せてあげる。思い出させてくれたあなただけにね・・・」

閉じていた目を開いて嫣然と見つめるものの男を見つめているのか判然とせず、焦点さえも合っているのかどうか分からない。
「アウッ、いいの、気持ちいぃ・・・クリの周囲を濡れた指で優しく刺激すると、ジンジンする刺激がクリを通じて身体の奥まで届くの・・・熱い」
膣口からクリトリスまで撫でた指は蜜にまみれ、その指先でクリトリスを刺激する。
包皮を突き破って尖り切ったクリトリスに指先の刺激を受けたアユは甘い吐息を洩らして身悶え、それを見る男は股間を熱くする。
「本当の姿を見せてもらってオレのモノが興奮してる。可愛いよ、アユ」
「本当の姿って、私はスケベでエッチだってことなの??・・・そうなの、私はいつもあなたに抱かれる事を想像してるスケベな女。憶えておいてね」
クリトリスを弄るアユの痴態を見つめる男は視覚が受ける刺激で昂奮し、アユは男の興奮する、可愛いよという聴覚の刺激に羽化登仙の境地で静かに身悶える。
足指を深く折り曲げて足首を蠢かし、両肩と下腹部を上下して艶めかしく息をする。
眉間に皺を作り、しどけなく開いた口が言葉を漏らす。
「この指はあなたのオチンチン。ウッウッ、クゥッ~・・・あなたのオチンチンが私の中に入ってくる。犯されちゃう、あなたの太いモノが私を気持ち良くしてくれるの・・・アウッ、クゥッ~・・・」

左手の中指と薬指で綻びを広げ、右手中指を膣口に馴染ませて徐々に沈めていく。
「アウッ、ウッウゥッ~・・・あなたのチンチンが入ってくる、いぃの、アンッ、そんな、そんなに激しくしないで・・・ウググッ」
指はゆっくりと姿を隠して眉間の皺が深くなる。
焦点さえ定かでない視線を男に向けて唇を噛む。
「アユはオレのモノに犯されるのを想像して自分で慰めてたのか??そうなんだね??」
「恥ずかしい。抱いて欲しいって言えなくて、妄想を膨らませていたの・・・嫌いになる??エッチな女は嫌い??」
「ギャップのある女性が好きだよ。絵を前にしたアユは芸術を愛して精神性を大切にする。オレに男を感じてくれた時はメスになって生きる本能を大切にする。好きだよ」
「良かった・・・誕生日のあなたに正直な気持ちをぶつける事が出来て・・・アンッ、いやっ、気持ち良いの。もっとスケベなメスになってもいぃの??」
「あぁ、好いんだよ。エッチモードで独りの時のアユを見てみたい」
「スケベ・・・あなたのチンチンはこの指みたいに細くないもん・・・見たいの??見せてあげる」

「ンッ、ンッ、ウググッ・・・大きい、あなたのオチンチンが入ってくる。私のアソコを押し広げながら無理やり入ってくる・・・アウッ、クゥッ~」
ジュルジュル、グチャグチャッ・・・男のペニスに見立てたアユの指は二本に増えて膣壁を擦りながらゆっくりと出入りする。
「オレを思い出してこんな風に気持ち良くなってたのか??オッパイも揉むだろう、忘れちゃったらしいね」
「ウフフッ、忘れてないよ・・・見てね」
グチャグチャ、ニュルニュルッ・・・右手指は膣口を押し広げて出入りを繰り返し、左手は乳房が変形するほど揉みしだいて顔を歪める。
「アウッ、痛いくらいが気持ちいぃ・・・あなたの目の前でいやらしい事をすると恥ずかしくてドキドキする」
羞恥と快感の狭間で身悶えるアユはせり上がる快感に目を閉じる。

「もうダメ、指じゃ我慢できない・・・入れて、あなたのチンチンが欲しい。気持ち良くなりたいの」
男が股間に顔を近付けると、
「いいの、早く、あなたが欲しい。アソコはヌレヌレでビチャビチャ、繋がりたい」
愛撫は必要ない、十分に濡れているし欲しいのはペニスだと告げる声と表情は男に有無を言わせない。
「入れるよ・・・いいね」
「アァ~、ウッウゥッ~・・・アウ、アワワッ・・・くるくる、奥まで来る、これが欲しかったの、大好き」

どんな言葉も技巧も必要なく、男と女の部分でつながり互いの唇を重ねて身体をまさぐり合うだけで快感は高まり愛おしさが募る。
肌と肌を合わせると心と心が繋がり、密着する身体がとろけて同化するような気持ちになる。
激しく動くと2人の時間が短くなると言いたげに見つめ合い、繋がったまま抱きしめる。

気取られぬように時計に目をやった男は、
「ダメだ、我慢出来ない。逝くよ・・・出しちゃうよ」
「うん、私もいぃの、逝っちゃいそう・・・今日は奥にいっぱい出して」
左手で腰を抱き寄せ、右手で頬を擦る男は股間を押し付けて恥骨を擦り合い、ゆっくりと腰を蠢かす。
逝くよ・・・ウン、いっぱい出して。熱いのを頂戴・・・ウッウッ、クゥッ~
「ハァハァッ、善かった。あなたが好き」
「オレも気持ち善かった。可愛いなアユは・・・」
「ウフフッ、時計を見たでしょう??お店に行く時間だと思って我慢できないって言ったでしょう??」
「気が付いたようだね、ゴメン」
「今日は休んじゃおうかな、あなたといる方が楽しそう・・・うそ、嘘だよ。あなたには申し訳ないけど、お店は休まない」
「そうか、残念だけどしょうがないな」
「ありがとう。いつもと同じようにするのが好いんでしょう??水曜日はいつもと同じように私がお店を開けて、あなたが後から来てくれる。でも、今日は来ないでほしい」
「どうして??」
「恥ずかしいもん、今日は・・・シャワーを浴びたら直ぐに行くね。ベッドで見送って。憧れだったから・・・」

1人でシャワーを浴びたアユは手際よく店に出る準備を始め、化粧姿を見つめる男の柔らかい表情を鏡の中に見て自然と頬が緩む。
サンドイッチとミルクティを用意したアユは、
「土曜日はいつものように会ってくれるでしょう??・・・良かった、じゃぁね、行ってくるね」
「行ってらっしゃい、金曜に連絡するよ」
「うん、待ってる・・・次に可愛がってもらう時はヘンタイチックなのが好いな。ウフフッ、恥ずかしい。じゃぁ、行くね」
アユを見送った男はシャワーで汗を流し、タオルや下着を入れた洗濯乾燥機のスイッチを入れて用意してくれたミルクティでパラストラミサンドを頬張る。
ソファに横になって目を閉じると心地良い疲労が夢の世界に誘ってくれる。

目覚めた男は身体の疲れが抜けた爽快感で頭上に両手を伸ばし、大きく口を開いて息を吸い、すぐに吐き出す。
お帰り、誕生日プレゼントありがとう。可愛かったよ。
と、書いた紙をテーブルに置き、部屋の隅で所在無げに転がるテープを拾い上げて丁寧に丸め、文鎮代わりに載せる。
悪戯心を滲ませた屈託のない笑みを浮かべ、誰も居ない部屋にバイバイと言葉を残して廊下に出る。

                                                       <<おしまい>>

誕生日

誕生日 -6

「なんでも言う事を聞くから許してくれって言ったけど嘘じゃないね、どうなの??」
「あなた以外の人にアソコを掻き回して欲しいと思った事もあるよ。でも、二度とそんな事は考えないって約束する。その証にどんな罰で受けます」
目の前の男以外に抱かれようと思ったことなどないものの、この場の言葉遊びの流れで想像が膨らみ真に迫った様子で話す。
「これからのアユを信じる事にする。条件はそうだな・・・オレに抱かれたいと思って夜も眠れない事があるって言ったね、その時はどんな事をして気を紛らしていたのか教えて欲しい」
「そんな事・・・口にしたくないし、絶対に見せたくない」
好奇を宿すアユの瞳は隠しきれない欲情で潤み、男に見られながら恥ずかしい事をする妄想に憑りつかれていく。

「アユ・・・・・」
名前を呼んだだけの男は新しいジントニックを用意してソファに座り、ベッドに残した素っ裸のアユを見つめる。
アユを見つめて瞳の奥に潜む気持ちを絡めとり、逃れようもないほど高まる欲情を刺激する。
男の視線が瞳から乳房に移るとアユの身体は熱くなって身体の芯から疼き、下腹部から股間に視線が移ると両足をM字に立てて何かに魅入られたように開いていく。
「腿を開くだけじゃなく、膝に手を添えてよく見えるようにしてごらん・・・そうだ、それで好いよ」
閉じそうになる膝に手を添えて支えると蜜にまみれてクシャクシャになった恥毛が露わになり、綻びを見せた割れ目から花弁が覗く。

男の視線はアユの身体に巣喰う淫靡な思いを白日の下に晒し、言葉は目覚めたばかりの欲望に火を点ける。
好きな男に思いのまま操られるのは嫌な事じゃなく、無理難題を言われるほど思いが募る。
「抱いてくれないあなたに恨み言も言わないで待ってたのに、いやらしい事をしなきゃいけないの??いやらしい事をしないと可愛がってもらえないの??・・・可哀そうな、わたし・・・あぁ~ァ、いやな男を好きになっちゃった」
昂奮で声は掠れて甲高くなり、瞳を真っ赤に染めたアユが爪先を動かさずに踵を押し出すと綻びを見せるだけだった割れ目がパックリ開き、普段は可憐な花弁が獲物を待つ食虫植物のように芳香と共に卑猥な姿を見せる。
「アユがオレの事を偲んでくれてたってのが嬉しいな。そんな時はどうしていたのか教えてくれるだろ??」
「ほんとうに、いやな男。こんな男を嫌いになれない自分が嫌になっちゃう」
言葉とは裏腹に表情は色っぽく甘えたようになり、声もまた甘く響いて男の琴線に触れる。

「熱いの・・・気持ちは止めようと思ってるのに、身体が熱くなって我慢できない。笑わない・・・エッチな女は嫌いだって言わない??」
「言う訳ないさ、オレの事を思い出して我慢できなくなった時の事を教えてくれるんだろう??」
「いやぁ~ン、オマンチョがベチョベチョ。こんなに濡れてる・・・見せてあげる。私がどれほどあなたの事が好きなのか・・・」
開いた割れ目に指を這わせて滑りを確かめたアユは、上気した顔から羞恥を消して挑むような表情を男に向ける。
動揺を見破られまいとジントニックを口にする男は、興奮を冷ますためにグラスを傾けて氷もろともすべてを飲み干してしまう。
「クククッ・・・私の独りエッチを見られるって昂奮してるの??ねぇ、そうなの??」
「あぁ、そうだよ。普段は清楚なアユのスケベな姿を見られるんだよ、昂奮しない方がおかしいだろう??早くしないと、オレのモノが勝手に暴発しちゃうよ」
男が付き出した股間のモノは猛々しく宙を睨み、美味そうな獲物を前にして涎をダラダラ垂らしている。
「ほんとうだ、空砲を撃つと困る・・・見てね、恥ずかしいのを我慢するんだからね」
ゴクッ・・・唾を飲み込んだアユは乾いた唇に舌を這わせて滑りを与え、一瞬宙を睨んで目を閉じて股間に指を伸ばす。

平静ではいられない昂ぶり。滑りを与えたばかりの唇が渇いて、しどけなく開いてしまう。
お気に入りの公園で遊ぶ子供たちの声が秘めやかな部屋に侵入してくる。
まだ明るいこんな時間に私は何をしているんだろう。
目を閉じても愛する男の視線が身体中を舐めるように移動するのを感じる。
もっと見て、あなたが抱いてくれないから私の身体はこんなに火照っているの、あなたの責任だよ。眠っていた身体に火を点けた責任を取ってもらうからね。
「アウッ、いやんっ・・・、ココをこんな風にすると気持ち良いの。あなたの舌がベロンって舐めてくれたんだよ、憶えてる??」



プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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