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M 囚われて

囚われて-11

男はさりげなく背中に手を伸ばしてブラジャーの紐を解き、そのまま抜き取ってしまう。
ミニ丈のタイトなワンピースとネックレスだけを付けた詩織は、それでも気丈に振る舞い、ぎこちなさを感じさせながらも、いやな男、と上目遣いに婀娜っぽい視線で睨む。
「そう、私は意地悪でイヤな男だよ」
守るもののなくなった乳房にサワサワと手の平を滑らせ、
「詩織、興奮すると乳首が勃起して男たちの目を楽しませることになるよ・・・もっと興奮すると、ミニ丈だからマン汁が腿を滴る様子を見せちゃう事にもなる。詩織はスリルがあって良いかも分かんないけど、一緒に歩く私が恥ずかしい思いをするから気を付けてくれよ」
「エッ・・・、いやっ、恥ずかしい事を言わないで、聞いてるだけで動悸が激しくなる・・・触ってみて・・・」
詩織は男の手を取って左胸に触れさせ、ねっ、すごいでしょうと声を上擦らせる。
買い物袋を詩織に持たせて両手の自由を奪った男は、
「荷物を両手に持ったから下半身や乳房を隠そうとすると変な恰好になって余計に目立っちゃうよ・・・分かるね??何しろ、私はイヤな男だから」

先に立って歩く男は後に続く詩織を気にする様子もなく、連休初日の人混みを縫うように歩いていく。
歩幅を狭くしてノーパンの股間を意識しながら歩く内はスリルを楽しむ余裕があったものの、自分より大柄の男の後を歩くのは股間や胸への意識が薄れ、遅れないように歩くだけで精一杯になる。
突然立ち止まった男は詩織を振り返り、
「大丈夫??人が多いからね・・・濡れてない??拭いてあげようか??」
「エッ・・・」
男の言葉で立ち止まった詩織は、驚きの声を漏らして首まで朱に染める。
詩織の様子に違和感を持った人は顔を覗き込み、恥じらいを浮かべた美しい表情に男性は目を見開き、女性は眉間に皺を寄せて非難がましい視線を送る。
男はハンカチを詩織の首に当て、
「ほら、汗を掻いてる・・・熱があるんだから無理しちゃダメだよ」
好奇心に満ちた様子で二人を見ていた人たちは、急に興味を無くしたかのように足を速め、詩織と男の周囲にポッカリと空間ができる。

人込みを避けて歩道の隅に移動した詩織は上気した顔で男を見つめ、
「びっくりした、裾を捲り上げられるのかと思っちゃった・・・まだドキドキしてる」
男はハンカチで首を拭くような振りをしながら胸に腕を当て、本当だ、胸が破裂しちゃうんじゃないかと驚きの声を漏らす。
「うそ、そんなでドキドキが分かるはずがない」
「クククッ、ばれたか・・・いっそ、ワンピースを捲り上げて頭の上で縛っちゃおうか。オマンコとオッパイを見られても顔は分かんないし・・・いい考えだろう??」
「そんな事・・・出来ないけど、されてみたい気はする。下着を着けてなくても、歩き方さえ気を付ければ平気だと持っていたけど、もうだめ。ワンピが透けてオッパイもアソコも、もろ見えになっているような気になってきた」
「想像以上にスケベだな、詩織は・・・精神的に疲れたろう、帰ろうか??」
「えっ・・・うん・・・あなたが、どうしても、もう少し嬲りたいって言えば我慢するよ」
「クククッ、いい子だね、詩織は・・・私のために我慢してくれるのか??・・・それじゃ、オマンコがどうなっているのか、指で拭って見せてくれないか??」
歩く人たちに背中を向けて素早くワンピースの中に手を入れた詩織は、男の胸に顔を埋めて滑りを帯びた指先を突き出す。
「恥ずかしい・・・誰も見ていなかった??恥ずかしくて自分では確かめられない」
男の胸の中で両手両足がわずかに震え、声は上擦る。

乳房の先端がワンピースを突き破らんばかりに尖り、羞恥を必死に耐える詩織から表情が消えてしまう。
通りを見つめる視線は焦点が合わず、何を見ているのか窺うことが出来ない。
ウインドーショッピングを楽しむ人たちの視線が立ち止まったままの詩織を見ると、ワンピースの中には下着一枚すら着けていない事を見透かされているように感じて新たな蜜が溢れ出てくる。
男性だけではなく、女性の視線にも犯されているようで立っている事さえもが辛くなってくる。
ハァハァッ・・・見ず知らずの人たちの視線に犯されて達しそうになる。
「だめっ、ハァハァッ・・・立ってられない」
崩れ落ちそうになる詩織を支える男を見て、上品な老夫婦が声をかける。
「お連れさん、大丈夫??・・・熱があるみたいね、顔が赤いもの。タクシーを呼びましょうか??」
「ありがとうございます。そうなんです、熱があるのに三連休の初日だからと無理しちゃって・・・ご心配をおかけしました。少し休めば大丈夫ですから」
「そう、気を付けてね」

おとぎ話

残業

「用意したハンドアウトはあれで良かったですか??」
「ありがとう完璧だったよ。急な会議の進行がスムーズだったのは佐伯さんが用意してくれた資料のお陰です。出先からの連絡だったのに助かった、ありがとう」
「感謝してくれますか??」
「いつも助けてもらって本当にありがとう」
「じゃ、飲みに連れて行ってください・・・だめですか??」
「いや、それで良いなら行きましょう」
「約束ですよ。今日は金曜だから帰りが遅くなっても大丈夫だし・・・」
「フフフッ、お手柔らかにね。待ち合わせは18時、駅の向こう側、シャノアールで良いかい??」
「判りました。残業にならないように頑張って仕事します」

「千春、今日はデートでしょ??」
「判る??」
「判るわよ。でも、デートを隠さないのは千春らしくないね」
「ウフフッ、みんなには内緒だよ。秘密にしといてね・・・オネガイ」
「あらあら、今の千春を見たら誰でも何か良い事があったんだなって思うよ」
「えぇ~、そんなに浮かれてる??」
「見ちゃいらんないくらいウキウキ、ニヤニヤしてるよ。遠くを見て思い出し笑いもするし」
「ごめん、気を付ける。仕事では迷惑を掛けないようにするから・・・」
「うぅうん。それは大丈夫、いつもより張り切っているから仕事は捗っているし・・・」

「おまちどうさま、出ようと思ったら電話が入っちゃって・・・」
「いいえ、電話は気が付いていましたから・・・断りのメールが入ったらどうしようってケータイばかり見ていました」
「すぐに終わるってメールしたほうが良かったね。気がつかなくって、ごめんね」
「いいえ、そんなこと・・・無理なお願いをしてすみませんでした」
「夕食は何がいい??」
「う~ん、一人じゃ食べられない鍋もいいし・・・ステーキで元気もつけたいし・・・中華もいいし・・・」
「すごい食欲だね。今日は何がいいか、コーヒーを飲み終わるまでゆっくり考えていいよ」
「えっ、今日はって・・・この次もありですか??」
「いつもお世話になっているし、残業になるような無理も聞いてもらっているし・・・これをきっかけに月1くらいはお礼をしなきゃね」
「嬉しい。じゃ、今日は中華がいい・・・ちょっと質問してもいいですか??」
「いいよ、何かな??」
「駅の反対側って言うのは、私と一緒のところを見られたくないからですか??」
「私と一緒のところを見られるのも、どうかなって思ったんだけど」
「私は構わないですよ。別に悪いことをしているわけじゃないですから・・・まずいですか??」
「佐伯さんに憧れている人たちに恨まれたくないからな」
「そんな事はないです。それに私としては誰かに見られたいくらいです・・・あっ、ごめんなさい」

「ごちそうさまでした。フカヒレも車海老のチリソースも美味しかったです・・・ウフフッ、これからも厄介な仕事をどんどん頼んでくださいね」
「これからもお世話になるね。駅まで歩こうか??」
「えっ、約束しました・・・飲みに行く約束です」
「もうすぐ9時だし大丈夫なの??」
「言ったはずです、金曜だから帰りが遅くなってもいいって・・・」
「それじゃ、このホテルのバーでいいかな??」
「出来れば・・・柏木さんの馴染みの店がいいな、だめですか??」
「判った、お世話になってるお礼だからね。佐伯さんが望むところへ案内しよう」
「良かった、手を組んでもいいですか??・・・アッ、変な意味じゃないですよ。カップルはみんな手や腕を組んでいるから、その方が自然かなって・・・」
「女性と手を組むのは、久しぶりだから照れちゃうな」
「これって知ってます??恋人つなぎって言うんですよ」

「酒は強いんだね」
「知らないんですか、私は高知の出身ですよ。酒は少々です」
「それは聞いたことあるよ。酒升升で二升のことだろ」
「そうです。飲み比べしましょうか・・・負けたら何でも言うことを聞くって言うのはどうですか??」

「大丈夫??そろそろ帰ろうか??」
「私が勝ちなら止めますけど・・・参りましたか??」
「参った、負けました」
「それならよろしい。これからは2人の時は佐伯じゃなく千春って呼ぶこと。最後に、もう1杯飲ませてください」
「ほんとに最後の1杯だよ。同じカクテルでいいかい??」

「あっ、ごめんなさい。ここは・・・??」
「タクシーに乗ったら自分で住所を言って、直ぐ寝ちゃったんだよ、部屋の鍵を出してもらうのが大変だったんだから」
「ホントにごめんなさい。寝てないんですか??」
「女性が一人住まいの部屋は慣れてないから落ち着かないよ・・・千春の寝顔は可愛かったよ」
「千春って呼んでくれるんですか??」
「飲み比べで負けたからね、約束は守んないと」
「優しいから、必ず負けてくれると思っていました。ウフフッ、私は千春で・・・雅之って呼びますよ・・・雅之に髪を撫でられるのって気持ちいい」
「謝んなきゃ、上着とスカート、ブラウスとパンストは脱がせたよ」
「全部脱がされたかった・・・いま何時頃ですか??」
「8時過ぎだよ」
「お風呂に入りませんか??そのあと朝食を作りますから」
「お酒は??残ってない??」
「大丈夫です、酔ったふりです。ごめんなさい・・・升升ほども飲んでなかったですから・・・」
「そうか、騙されちゃたんだ。でも直ぐに寝ちゃたよ」
「作戦成功で安心したからです。お湯を入れてきますね」

「お風呂でキレイになったし、すべてを見られちゃったし・・・朝食の前に私を食べてみませんか・・・恥しい・・・」

「そんなとこ・・・ウッウゥゥ~、舐められると気持いいの・・・挿れて・・・」

「アゥッ、アァァ~、気持ちいぃ・・・イックゥゥ~」

「ごちそうさま。美味しかったよ。しかし朝からすごいごちそうだったね」
「男の人のために料理を作るのは久しぶりだったので張り切り過ぎました。お礼のキスを・・・おねがい」

「あうっ、じょうず・・・」

「それじゃ、月曜日・・・」
「家まで送ってくれたお礼を受け取ってくれますか??」
「何かな??」
「この次、送ってもらう時のために合鍵を持っていてください」
「送った時だけかな??使っていいのは??」
「フフフッ、嬉しい。いつでもいいです・・・待たせちゃ悪いから、来てくれる日はメールをください」
「うん。それじゃ、美味しい朝食と・・・千春も美味しかった・・・ありがとう」

M 囚われて

囚われて-10

「サクランボをアソコに入れるの??・・・良いよ、見て・・・見てくれなきゃ、入れないよ・・・」
「おやっ、サクランボを食べていいよって言う積りだったのに、下の口で食べたいとは・・・詩織のスケベっぷりは想像以上だよ。淑やかな美人の言葉とは思えないな」
「あえて、サクランボの入っているメニューを探すあなたの方がスケベ・・・」
手に持ったサクランボを朝露に濡れたような薔薇の花に押し付け、舌が唇を舐めて、ウッと声を漏らすと同時にそれは姿を消して詩織の眉間に皺が刻まれる。

誰にも見られていないと思うものの、もしやと思う緊張感が、身体の奥に隠れていた秘め事に火を点ける。
見られるか見られないかの緊張感で胸が高鳴り、これまで味わったことのない痺れるような快感が湧いてくる。
目を閉じて官能の世界に浸りきる。
ウッウッ、ウゥゥ~・・・喫茶店の窓際にいる事も忘れたかのように股間を露わに晒し、しとどに濡れた綻びでサクランボは見え隠れして、場所も弁えずに詩織の口から甘い吐息が漏れる。
「詩織、私のサクランボを返してくれないかな??チェリーカムバック・・・ア~ン」
男は口を開けて詩織に突き出す。
ウフフッ、ハハハッ・・・目元に笑みを浮かべて舌を前後左右に動かし、卑猥な動きをする男の口を見た詩織は声を出して笑ってしまう。
視線の隅に様子を窺いに出てきた店員が見えた詩織は、サクランボをバギナに飲み込んだままワンピースの裾を戻す。
詩織に視線を合わせて頷いた店員は奥へ戻り、他の席の客も動く様子はない。

大げさに胸を撫で下ろすような振りをした詩織は、男を見つめたままでサクランボを抜き出して口に咥え、テーブル越しに顔を突き出す。
さも嬉しそうにニコッと笑った男は、口移しにサクランボを受け取り、舌を器用に動かして茎を結ぶ。
「考えてみると昨日から縛られたり、あなたのを口に含んだりと苛められて私は満足しているけど、身体で満足してもらってない・・・サクランボの茎を結ぶテクニックで啼かせて・・・ダメ??」

男はストローを咥えたまま立ち上がり、行くぞ、と詩織を促す。
股間を拭う時間も与えられず、慌てて立ち上がった詩織はレジで支払いをする男に追いつく。
突然、振り返った男はストローを詩織の首に向けて息を吹きかける。
「アンッ、いやだっ・・・」
「おいおい、気持ち良さそうな声を出すなよ・・・びっくりしてるよ・・・驚かせてごめんね」
釣銭を用意する店員に詫びを言いながら、このストローが気に入ったようだから、もらって行くねと声をかける。
「新しいのを用意いたしますから少々お待ちください」
嫌味ではなく笑みを浮かべた店員の言葉を、ありがとう、でも、このストローを気に入ったようだから、これをもらって行くよと丁重に断り店を出る。
エスカレーターでしゃがみこんだ男は、ワンピースの裾を捲り上げて股間にストローからの息を吹きかけ、先端を割れ身に押し込む。
「イヤンッ、そんな事・・・気持ち良くなったら責任取ってもらうよ・・・そのまま吹いてみて・・・アンッ、ダメッ、やめて」
両手で股間を押さえた詩織はエスカレーターが一階に着いた事を知り、頬を真っ赤に染める。
「大丈夫だよ。詩織を見る人は誰もいないよ」
下りエスカレーターは通りの反対側にあり、壁に向かって設置しているため、幸いな事に詩織を見る人は誰もいない。

「自分が、こんなにエッチな女だって、今まで気付かなかった。あなたに会ってから、ようやく一日。明後日まで一緒に居るとどうなるんだろう??」
「嫌なら帰っていいんだよ。どうするかは詩織の意思のまま、決して反対しないから・・・オマンブーをきれいにしとこうか」
男は取り出したハンカチで詩織の股間を拭い、拭き取った部分を見つめて大事そうに内側にして折りたたんでポケットに戻す。
「拭いてもらって嬉しいけど、なんかいやらしい。変な事に使わないでね」

男が用意してあると言う下着以外の衣服や化粧用品などを買い、食事も済ませて、帰ろうかと言う男の裾を掴んだ詩織は、
「ミニ丈のワンピースで下着を穿いてないから、見られちゃうんじゃないかと思ってドキドキする。こんな経験したことがないの・・・もう少し、もう少しだけ・・・ダメ??」
「いっその事、ワンピースを捲りあげてオッパイもマンブーも見てもらおうか??」
「いや、それは絶対に嫌。ドキドキするスリルがいいの・・・」

M 囚われて

囚われて-9

陶器屋の脇にあるエスカレーターで二階に上がり、窓際のテーブルに席を取る。
店内はレトロな雰囲気が残り、広くてゆったりとしたテーブル配置はいかにも落ち着いた雰囲気がある。
「いらっしゃいませ」
詩織はコーヒー、男はクリームソーダをオーダーして大きな窓から眼下の通りを見ると、連休初日を楽しむ人々で溢れ、家族連れやデートを楽しむカップルを見る詩織の表情は自然と緩む。
「良い雰囲気だろう??・・・ここは以前、ルノアールだったんだけど移転した後は大家さんが名前を変えて居抜きで営業してるんだよ」
「落ち着くね。ゆったりした雰囲気で時間ものんびり流れるような気がする・・・あの席の二人はどんな関係なのかな??」
詩織の視線を追った男は、ニコッと微笑んで、
「多分、オミズのおねえさんと客だよ。近くに飲み屋さんが多いし、同伴の待ち合わせに便利だからね」
「ふ~ん、あなたも、この店で待ち合わせをするんだ・・・食事にも買い物にも便利そう・・・あれをしたくなったらどうするの??」
「クククッ、詩織も言うね。裏の方っていうか近くにあるよ。系列店が通りの向かいの路地を入ってチョイと歩けばしゃれた蕎麦屋さんの隣にもあるし・・・」
「十字架やSMチェアもあるの??」
「両方とも地味でヤルだけ・・・何を言うんだよ、縛られたいの??」
「シィッ~、大きな声で言わないで・・・聞かれちゃうよ。あなたが縛りたいって言うなら良いよ、我慢する。帰れなくなって一晩お世話になったお礼代わりに・・・」
「じゃぁ、一つ聞いてもらおうかな・・・フカフカのシートに座ったから、ワンピースが腿の付け根近くまで、ずり上がってるだろう。隠れてる実を見せてくれないかな??熟したアケビ、ぱっくり割れたアケビを・・・」
「嫌っ、そんな事はできない・・・ここでは許して」
「土曜日の今日も、明日も私の家に泊まっていくだろう??・・・地下室で縛ったり、SMチェアに大股開きで座らせたり苛めてあげるから・・・想像するだけで興奮するだろう??・・・見せてごらん」

ハァハァッ・・・詩織は前後左右に視線を巡らし、表情に不安を浮かべながらも男の言葉に魅入られたように腿は力を失い、しどけなく開いていく。
それまで雄弁に詩織をからかっていた男は言葉を無くし、ワンピースが股間に作る影をじっと見つめる。
イヤッ・・・男の視線を意識すればするほど、詩織の動悸が激しくなり両足は自然と閉じていく。
「詩織・・・それじゃ、見えないよ」
「そんな事・・・恥ずかしい・・・帰ってからなら何をされても、縛られても我慢する・・・」
白くなるほど固く握った手を両膝に置いた詩織は、縋るような視線を男に向ける。
「可愛いよ。ワンピースの上品なベージュが詩織の白い肌を強調して、惚れ惚れするような好い女だよ・・・洗練された美女、惚れちゃいそうだよ」
「アンッ、もっと言って・・・可愛い、好きだって言って・・・」
男を見つめる詩織の瞳が妖しく潤みを帯びて、赤い舌が滑りを与えた唇はグロスを塗ったように赤く濡れる。

膝に置いて固く握りしめていた指が伸びて一瞬の逡巡の後、内腿を付け根に向かって撫でていく。
視線を左右に走らせて見る者のいない事を確かめると指の動きが大胆になる。
焦点の合わない濡れた瞳は男の目にくぎ付けになり、興奮でしどけなく開いた唇は甘く切ない吐息を漏らす。
自分の吐息に驚いた詩織は我に返ったように周囲を見回す。
「大丈夫だよ。店員さんは客が来ない限り表に出てこないし、見えるテーブルには誰もいないよ・・・」
コクンッと頷き、見て・・・と、声を出さずに唇だけを動かして話しかける。
手の平が腿を撫で続け、見つめる男が頷いたのを確かめて指先が内腿を撫でる。
ワンピースの裾が捲り上がるのも気にせず、鼠蹊部に中指と薬指を這わせて人差し指が恐る恐る大陰唇を擦る。
「アンッ、ウッウッ・・・ダメ・・・気持ち良くなっちゃう」
詩織の口から押し殺した声が漏れ、男は周囲に視線を巡らす。
ゴクッ・・・興奮を抑えようとして男は唾を飲み、ストローでクリームソーダを掻き回す。
詩織を見つめる男の視線に促されるように、大陰唇を撫でていた指が綻びから滲み出る淫汁をまとって隠花の奥に忍び入る。
「ウッ、ウゥゥ~・・・いやぁ~ン、こんなところで・・・」
ヌチャヌチャ、グチュグチュ・・・白魚のような指が蠢き、可憐な薔薇の花が露で濡れそぼつ。
アッアァ~、ウッ・・・いぃ、いぃの・・・詩織の肩が震え、男に向けられていた視線が宙を泳ぎ、半開きの唇から堪えがたい吐息が漏れる。
クリームソーダを飲んでいた男の操るストローがサクランボの茎を吸い込み、詩織の前に突き出される。

M 囚われて

囚われて-8

濡れたショーツと下着の入った袋を交互に見る詩織の訴えを無視して、男はベージュのワンピースを手渡す。
「これを着なさい」
「ブラジャーだけなの??下も穿かせてください・・・」
「それは後で考えよう。ワンピースを着なさい・・・サイズは、どうかな??」
ベージュのタイトミニワンピースを着た詩織は、さりげなく男に背中を向ける。男は自然な動作でファスナーを上げて髪を整え、正面を向かせて全身に視線を走らせる。
「サイズはピッタリだし良い感じだよ。上品なデザインが見た目清楚な雰囲気の詩織に良く似合う・・・姿見で確かめてごらん」
スタンドミラーの前に進み全身を映してみる。

色白の肌と黒いロングヘアーにベージュのワンピースがしっくりと馴染み、自分がこれほどエレガントに見えるのかと感激する。
太腿を半分ほども出しているのに上品さを損なうことはなく、スカート部分が切り替えデザインのようにシャーリングが効いているため、元々タイトなデザインである以上に身体のラインを強調する。ウェストの括れから腰に張り出すラインを強調し、上品な中に大人の女性の色っぽさも感じられて話す言葉が上擦ってしまう。
「私じゃないみたい・・・派手なデザインじゃないのに、エレガントに見えるし華やか。普段、こんな恰好をしたことがないからびっくりしちゃう」
「私も驚いているよ。ここまで似合うと思わなかったし、詩織が本来持っている清潔感を保ちながら、大人のセクシーさも強調する。男なら振り返らずにいられない女性だよ」
「ほんとう??・・・でも、私は、あなたに見てもらえばそれで満足」
「嬉しい事を言うね、詩織は・・・アクセントに口紅はもっと赤いのを使おうか」
隣室から真っ赤な口紅を持ってきた男に、誰のものなの、と聞きたくなるのを我慢する。

「あっ、忘れてた」
男の言葉に詩織は安堵する。ようやくブラジャーしか着けていない事を思い出してくれたと思ったが、それは間違いだとすぐに分かった。
買い物袋の中から小さな小箱を取り出して、開けてごらんと言う。
「素敵・・・これを私に・・・??」
「そうだよ、これも似合うといいね」
男は詩織から金色のネックレスを受け取り、クラスプを留めながらさりげなく首筋に息を吹きかけ、ワンピースと首の境目を指先でなぞる。
「アンッ、いやっ・・・気持ち良くなっちゃう」
「フフフッ・・・帰ってくるまで、我慢しなきゃな・・・それじゃ、出かけようか」
振り向いた詩織は、
「下着が・・・知ってるでしょう??ブラジャーしかつけてないよ」
「良いんだよ。シックなワンピース姿だから猛獣使いのように大股でどんどん歩くのは格好悪いからね、ノーパンを意識すれば自然とエレガントな歩き方になるだろう・・・」

前日の夜、ホテルからの道を逆に辿るように歩いて駅前に近付くと三連休の初日とあって人が多く、慣れないワンピースのせいもあって男の腕に手を絡ませて縋るように歩く。
詩織を見る男の視線が優しく、未だノーパンに慣れることなく股間をスースー感じながらもすれ違う人に違和感を与える事無く歩ける。
そっとウインドウに映る自分の姿を見ても、タイトなミニワンピース姿で精一杯エレガントに歩けている事に安堵と共に自信が湧いてくる。
足元を見ることなく視線を上げて前を見ると意識することなく腰の位置が高くなり、背中が伸びて膝下が伸びた歩き方になり、男の腕に縋るように絡めていた手も、いつのまにか添えるだけの自然な姿になっている。
「詩織、気付いている??・・・すれ違う男たちの物欲しげな視線とそれを咎めるような一緒に歩く女性の態度」
「そうなの??見られているなと思ったけど・・・下着を穿いてないって気付いた訳じゃないよね??」
まさかと思いながらも、股間が透けているのではないかと思い始めていた詩織は、思ったことを言葉にする。
「ウフフッ・・・透けるほど薄い生地じゃないし、裏地も付いているだろう。詩織の魅力だよ、自信を持っていいよ・・・私は、そんな詩織と歩いていることを誇らしく思うよ・・・この喫茶店で休憩しようか。窓が広くて外が良く見えるし、通りからもよく見えるってことだけどね」
男の意地悪なたくらみに気付いても反抗するどころか、羞恥を呼ぶ期待で身体の昂りを抑えることが出来ない。
ハァハァッ・・・「詩織、どうした??まさか羞恥責めを期待して興奮しているんじゃないだろうな??」
「そんな・・・そんな事はありません。普段着たことのない上品なワンピース姿に慣れないだけです」
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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