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お伽話

心花 -4

氷を入れたシャンパンを口に含み、振り向いた心花に口移しで流し込む。
「冷たくて美味しい」
「じゃぁ、これはどうだ??」
氷を口に含んで心花の肩に滑らせると、キャッと驚きの声をあげ、その後はこれも気持ち良いとされるがまま楽しむ。

振り向いた心花の頬を擦り唇に指を這わせて、ミカに会わせてくれた神様にお礼を言わなきゃいけないなと呟くと、閉じていた目を開いて口元を緩め、
「クククッ・・・私と出会えたのがそんなに嬉しいの、証拠を見せて。信じさせて・・・」
真っ赤に燃える瞳は典哉の言葉に嘘が混じるのを許さず、同時に隠しようのない欲情がチロチロと燃え始める。
「真っ赤なバラの花に込めた思いに嘘はないよ、信じて欲しい」
仕事の成果を正当に評価されなかった事、友人や昔の恋人との関係など不満に思っていたことを見ず知らずの典哉に吐露した事を思いやると、決して言葉に嘘を混ぜてはいけないし裏切るような言動で傷つけまいと心に誓う。
「信じる。信じられると思えばこそ、赤の他人だったあなたに聞いて欲しかったの・・・本当の事を教えてあげようか。この間は愚痴を聞いてもらうほど仕事の付き合いがギクシャクしてたんだけど、フミヤに会ってから気持ちに余裕が出来て、何日かだけど、スムーズに進み始めたの」
「ほんとう??それは嬉しいな」
「うん、ほんとうだよ。男性は信じられるし愛おしい存在だって教えてくれる??愛する幸せを思い出させて欲しい」

話し終えた心花は後ろ向きから典哉を睨みつけるように立ち上がり、両手を垂らしたまま胸も股間も隠すことなくすべてを見せつけて立ちつくす。
「感想は??・・・私に一目惚れしたんでしょう??何も隠すことなく目の前に立ってるんだよ」
見ず知らずの典哉が食べていたガリガリ君を欲しいと言った大胆さを蘇らせ、その中に羞恥を滲ませて挑発するような言葉は上擦り、両足をフルフル震わせる。
小さな三角形に整えられた恥毛は心花の持つ上品な色気を際立たせ、典哉は思わず手を伸ばす。
濡れて肌に張り付いた恥毛は心花を守る最後の砦となって、奥で佇む華麗な花弁を隠す。
見つめられ、触れられる羞恥に堪えられなくなった心花は、
「ダメ、恥ずかしい。足が震えているでしょう??強がって恥ずかしさを隠そうとしたけどダメ・・・ハァハァッ」
肩に置いた手で身体を支えて崩れ落ちるように腿を跨いで座る心花の背中に左手を回し、右手を胸の膨らみに当てると全身から力が抜ける。
「本当に久しぶりなの・・・男の人を、うぅうん、フミヤの事を大切な人だと思わせて、お願い・・・めいわく??」
「オレの想いはバラの花に込めたし、ミカの気持ちは受け取った」
「ありがとう・・・フミヤが相手だと素直になれる。恥ずかしくてまだ震えてる、わかるでしょう??」

瞳を見つめ、羞恥に揺れるのを確かめた典哉は心花を抱きしめる。
「痛い、嬉しいけど苦しいよ・・・出ようよ、ベッドで、ネッ・・・洗わせて」
典哉の身体を泡だらけにして洗った心花は股間で宙を睨むモノを見つめて、
「これは後のお楽しみ、フミヤが自分で洗って・・・ウフフッ、逞しい」
遊び慣れてる風を装うものの声は震え、昂奮で乾く唇に何度も舌を這わせ頬を紅潮させる。
髪の毛から足先まで心花に任せて股間だけを自分の手で洗った典哉は、先に出るよと言い残して肩越しに手を振りベッドに向かう。

フルートタイプのシャンパングラスに残った液体を飲み干した心花は、
「あなたと同じくらい私の身体はイケてると思うんだけど、どう思う??・・・グラスのあなたには答えられないか??」
見かけだけに惚れた前の男は最低の奴だった。
何をするにも自分優先で優しさの欠片も持っていない男だった。
フミヤは違う。壊れかかっていた仕事上の人間関係を回復できたのは、彼のお陰。束の間の会話を楽しんだだけなのに人を信じる力を与えてくれた。

「お待たせ・・・あらっ、てっきりスッポンポンでベッドに横たわっていると思ったのに」
部屋の明かりを消した心花は、窓際の椅子に座って景色を楽しんでいるような典哉を癪に思って口を尖らせる。
「その表情が可愛い。黙っていると美しさが際立ち、やわな男は気後れして、それを誤魔化すためにきついことを言いたくなる。喜怒哀楽を表情に表すと、ミカの魅力が増すし接しやすくなる」
典哉の指摘は思い当たる節がある。
「私は美しいんだ。ふ~ん、そうなんだ・・・こうして近付くとフミヤも気後れして何もできないの??」
ボディソープの香りと糸屑一本身に着けていない身体をバスタオルで包んだ心花は、典哉の両足を揃えて太腿を跨ぐ。

「正直に言って、何をしたいの??景色を見たいの??・・・こんな好い女を目の前にして、それはヤボってもんじゃない??」
典哉の首に両手を回して、悪戯に満ちた瞳をクルクル動かす心花はウソを許さないよと、わざとらしく覗き込む。
唇を重ねて唾液を交換するような濃厚なキスを交わし、抱きしめたままバスタオルを剥ぎ取って一糸まとわぬ姿にした心花を立ち上がらせる。

暗闇を背景にして隠すもののない肌を晒す心花を窓から忍び込む月明かりが照らし、見つめる典哉は美しさに圧倒されて唾を飲む。
優しい月明かりに照らされた肌はバスタイムの余韻と昂奮で乳白色に輝き、心花はすべてを見られる羞恥心が快感に変わっていくのを意識する。
「恥ずかしいのに気持ちいぃ。熱いの、我慢出来ない。抱いて・・・」
立ち上った典哉は心花を抱きしめ、そのまま窓に押し付ける。
「いやっ、見えちゃう。フミヤだけに見て欲しいの、知らない人になんか見られたくない」
「大丈夫だよ。ミカが灯りを消したおかげで真っ暗、公園を歩く人が見上げたとしても見えないよ」
振り返った心花が視線を落としても夜の公園を歩く人はなく、モノレールの軌道は静かに佇んでいる。
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